うまずたゆまず

コツコツと

風物詩

薬喰(くすりぐい)

昔、仏教の教えにより殺生を戒め 肉食を禁忌にしていた時代に、 「寒」の時期に、体力をつけるために、 薬と称して滋養になる 鹿、猪、兎の肉を食べることを 「薬喰」(くすりぐい)とか「寒喰」(かんぐい)と 言いました。 『滑稽雑談』には 「肉類をおほ…

寒が付く魚「寒魚」

一年で最も寒い「寒」のシーズンの時期に 旬を迎える魚介のことを「寒魚」と呼びます。 春に産卵期を迎える「寒魚」は、 産卵に必要な栄養を蓄えているので 脂が乗っていて、とても美味しいです! 寒鰤(かんぶり) 寒鯛(かんだい) 寒鱈(かんだら) 寒鰆…

寒紅(かんべに)

「寒紅」(かんべに)とは、 「寒中」に作られた口紅のことです。 「寒中」に作った「紅」は、 品質が良いばかりでなく薬効も高く、 更に色が特に鮮明で美しいとされ、 猪口などに塗り付けた「小町紅」は 「寒」の時期によく売れました。 中でも「寒中の丑の…

寒気(かんき)

冬になると天気予報やニュースに 頻繁に出てくるのが、「寒波」(かんぱ)や 「寒気」(かんき)という言葉です。 寒気(かんき) 寒波(かんぱ) 寒冷(かんれい) 寒きびし(かんきびし) 寒苦(かんく) 寒威(かんい) しばれ 寒気(かんき) 周りの空気…

冬将軍(ふゆしょうぐん)

二十四節気「大寒」を迎え、 天気予報では「冬将軍」という言葉が 聞かれるようになりました。 冬将軍とは? シベリア気団 なぜ「冬将軍」と呼ばれるようになったのか? ナポレオンを襲った「冬将軍」 冬将軍とは? 「冬将軍」とは、「シベリア気団」、 もし…

寒餅(かんもち)

昔から、「寒中の水」は 清浄で腐りにくいと言われ、 「寒の水」を汲んで保管しておいたり、 この水を使って「寒餅」を搗いたり、 味噌・醤油・酒などの「寒仕込み」をして 長期保存食を作ってきました。 「寒餅」(かんもち)とは、 寒さが最も厳しいとされる …

寒稽古(かんげいこ)

「寒」の時季は、 寒くて動くのが億劫になりがちですが、 昔から、この厳しい寒さを跳ね返し、 心身を鍛練しようという習わしがあります。 寒稽古(かんげいこ)とは 寒中水泳(かんちゅうすいえい) 寒相撲、寒取り、相撲寒取 芸道 寒復習(かんざらい) 寒…

寒行(かんぎょう)

「寒中」(寒の内)の約30日の間に、 寒苦(かんく)に耐えて行う修行を行うことです。 寒行(かんぎょう) 寒行托鉢(かんぎょうたくはつ) 寒念仏(かんねぶつ) 寒施行(かんせぎょう) 寒参(かんまいり) 裸参り(はだかまいり) 寒詣(かんもうで) 寒…

寒夕焼(かんゆうやけ)

単に「夕焼」と言えば「夏」の季語ですが、 夕焼自体は四季を通して見られるため、 春に見られるものは「春の夕焼」、 秋に見られるものは「秋の夕焼」、 冬に見られるものは「冬の夕焼」(ふゆゆうやけ) というように呼び分けます。 「冬の夕焼」(ふゆゆうや…

寒鰤(かんぶり)

寒鰤(かんぶり) 鰤(ぶり) 「鰤起こし」(ぶりおこし) 「冬の雷」(ふゆのらい) 雪起こし 鰤起こし(ぶりおこし) 寒鰤の産地 鰤網(ぶりあみ) ひみ寒ぶり(富山県・氷見漁港) 佐渡の寒ブリ(新潟県・佐渡島) 天然能登寒ぶり(石川県・能登半島) 若狭…

子の日の遊び(ねのひのあそび)

平安時代には「子の日の遊び」と言って、 貴族達は正月最初の「子」(ね)の日に、 北野や船岡山など郊外の野辺に出掛けて、 小松を引き抜いて千代を祝い、 若菜を摘んで料理の食材に加えて 皆で長寿を祝い、和歌を詠む宴を設ける 風習がありました。 古くから…

寒固(かんがため)

江戸時代には、「寒の入り」に 堅いものを食べる習わしがありました。 これを「寒固」(かんがため)と言います。 江戸時代の文化3(1806)年に発行された 歳時記『改正月令博物筌』 (かいせいげつれいはくぶつせん)には、 「寒の入りにあづきを喰へば、 寒…

御降り(おさがり)、富正月(とみしょうがつ)

元日、または正月三が日の間に降る 雨や雪のことを「御降り」(おさがり)とか 「富正月」(とみしょうがつ)と言います。 「御降り」を「おさがり」と読むのは、 「降る」(ふる)という語が「古」(ふる)に繋がる他、 「雨」が涙や泣くことを連想させるため、 …

正月二日(しょうがつふつか)

俳句では単に「二日」(ふつか)と言えば、 一月二日のことを指します。 正月二日 仕事始め 初荷(はつに) 初市(はついち) 初商(はつあきない) 初売り(はつうり) 買初(かいぞめ) 農林水産業・商業の初仕事 鍬始(くわはじめ) 初山(はつやま) 綯…

餅つき

かつては年の暮れになると、日本中の家から 「ペッタンコペッタンコ」と 「餅つき」をする風景は、 日本の年の暮れの風物詩のひとつでした。 「餅つき」は、一般的に12月25~28日に 行うのが一般的とされています。 29日は「9」のつく日のため「苦持ち」と言…

冬の七草

寒さが厳しい冬には野山に草が生えないので、 植物の「冬の七草」を選べないため、 「冬の七草」はこれだ!というような 統一された見解はないようですが、 冬至に食べたら良いと言われている 冬野菜を七つ集めて「冬の七草」にしている ようです。 冬至の日…

運盛り

「冬至」の日に 「ん」の付くものを食べることは 「運盛り」(うんもり)と呼ばれ、 大変縁起が良いとされています。 これは縁起担ぎだけでなく、 栄養をつけて、寒い冬を乗り切るための 知恵でもあります。 一陽来復(いちようらいふく) 「ん」のつく食べ…

冬至粥(とうじがゆ)

「冬至粥」(とうじがゆ)とは、 冬至に食べる「小豆粥」のことです。 小正月に食べる「小豆粥」と紛らわしいので、 「冬至粥」と呼んで区別しています。 冬至は「日短きこと至る(極まる)」を意味し、 一年のうち昼が最も短くなります。 そのため古代人達は…

短日(たんじつ)

冬の一日があっという間に暮れてしまうことを 惜しんで「短日」(たんじつ)と言います。 「日短か」(ひみじか)、「日つまる」(ひつまる)、 「暮早し」(くれはやし)、「短景」(たんけい) などとも言って、 冬の日を言う季語になっています。 「秋分」…

念仏の口開け

1月16日は「念仏の口開け」の日です。 日本では古来よりお正月には 「年神様」を家にお迎えします。 そのために、12月16日に最後の念仏を唱えて、 翌17日から「念仏の口止め」をして 年明け後の1月15日の間は念仏を唱えず 年神様に手を合わせるという風習が…

秋葉の火まつり

火伏の神様として知られる秋葉神社の総本宮・ 「秋葉山本宮秋葉神社」では、 「秋葉の火まつり」が行われます。 火災は勿論、水難や疫病除けも祈願する 幻想的な火祭りです。 秋葉の火まつり 火の用心 火の番 火の用心 <参考>火廼要慎(ひのようじん) 秋…

悴け猫(かじけねこ)

猫は、冬になると炬燵(こたつ)の上など 暖かいところにじっとしていることが 多いですね。 猫は、元々、アフリカからインドにかけて 分布する野生種を飼い馴らしたものですから、 一般的に、寒いのが苦手です。 そのため、寒さに悴(かじか)んで縮こまる 「…

年の暮(としのくれ)

「年の暮」「年の瀬」「年末」「歳末」などは、 いずれも「年の終わり」という意味です。 年の暮(としのくれ) 年の瀬 年末 歳末 年の内(としのうち) 数え日(かぞえび) 年の暮(としのくれ) 一年を締め括る期間を漠然と 「年の暮」(としのくれ)と言い…

雪の別称・異称

六花(むつのはな、りっか) 六出(むつで・りくしゅく) 雪花・雪華(せっか) 寒花(かんか) 銀花・銀華(ぎんか) 不香の花(ふきょうのはな) 天花(てんか) 瑞花(ずいか) 風花(かざはな) 玉屑(ぎょくせつ) 青女(せいじょ) 白魔(はくま) 六…

大根焚き

京都の師走の風物詩「大根焚き」は、 師走の寒い時期に、 「諸病封じ」「健康増進」を祈願するために 熱々の大根をいただく伝統行事で、 「だいこんたき」ではなく「だいこだき」と 言います。 大根焚き 「大根焚き」の由来 大根 「大根焚き」が楽しめるお寺…

大黒様のお歳夜

庄内地方を始め東北や新潟などでは、 12月9日に「大黒様の年越し」を祝う祭りを 神社の祭ではなく、各家庭でお祀りします。 「大黒様の嫁取りの日」とも言われています。 床の間や神棚周辺に 大黒様の掛軸や御神像を祀り、 豆ごはんに納豆汁、豆腐田楽といっ…

古暦(ふるごよみ)

古暦(ふるごよみ) 12月3日「カレンダーの日」 11月9日「太陽暦採用記念日」 古暦(ふるごよみ) 11月の半ばも過ぎると、文具店や専門店には、 来年のカレンダーや手帳が並ぶようになります。 来年の運勢などが載った暦などを見ると つい手に取ってみたり、…

「師走朔日」「川浸り朔日」「乙子の朔日」

いよいよ今日から12月。 一年の締めくくりとなる、何かと気忙しい 一カ月の始まりです。 この12月1日の呼び方には 「師走朔日」 (しわすついたち)の他にも、 「川浸り朔日」(かわびたりついたち)とか 「乙子の朔日」(おとごのついたち) というものもあ…

「懐炉」(かいろ)

袋から取り出すと ポカポカと温かく熱を発散し、 暮らしの必需品にもなっている 「使い捨てカイロ」は、 日本のメーカーが40年以上前に開発をした、 20世紀の大発明品です。 懐炉(かいろ) 「使い捨てカイロ」誕生 「使い捨てカイロ」が発熱する仕組み カイ…

颪(おろし)・空っ風

颪(おろし) 「木枯らし」が平野で吹きすさぶ一方、 各地の名峰からは 「颪」(おろし)とか「空っ風」(からっかぜ)呼ばれる 山や丘から(主に太平洋側の)平地に 強い風が吹き降りてきます。 シベリアから日本海を渡ってきた冷たい北風は、 まず日本海側の地…