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雪の別称・異称

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六花(むつのはな、りっか)

 
「六花」は雪の別称で、
「六つの花」(むつのはな)とも書きます。
 
「くの字形」をした水の分子が
上空でいくつも合わさり、
六角形の雪の結晶となることが由来です。
雪の結晶は一つとして同じ形のものはなく、
マイナス15度前後で十分な湿度がある時、
地表に降りても美しい形を保ちます。
 
 
因みに、北海道の有名なお菓子メーカーの
六花亭(ろっかてい)という名称は、
この雪の異称「六花」から来ています。
社名を変更する際、当時の東大寺管長の
清水公照氏に相談したところ、
「北海道を代表する菓子屋になるように」
という願いを込めて、
北海道の代名詞「雪」に因んだ社名を
付けていただいたそうです。

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六出(むつで・りくしゅく)

雪の結晶を花に見立て、
六弁があるところから来ている雪の別名です。
「六出花」 (りくしゅつか)
「六出の花」(むつのはな)とも書きます。
 

雪花・雪華(せっか)

雪の結晶。
または、雪が降る様子を花に例えた様子。
 

寒花(かんか)

「寒花」(かんか)とは、
寒い季節に咲く花とか、
冬咲く花のことを指しますが、
雪や氷を冬の花に見立ててもいます。
 

銀花・銀華(ぎんか)

雪を花に例えた雪の別名。
絹のような白くキラキラしたものを
「銀色」もしくは「白銀色」
ところで雪を「白」ではなく「銀」と
表現するのでしょうか?
 
日本人にとって「白」というのは、
光沢のない真っ新なものが「白」でした。
そして、白くてキラキラと輝いているものは
「銀色」と呼んだそうです。
寿司などのシャリを「銀シャリ」と呼ぶのも
同じ理由です。
そもそも雪の結晶自体は透明で、
光の反射によって
様々な色合いを見せてくれます。
白や銀色以外にも、
青や灰色に見えることもあります。
 

不香の花(ふきょうのはな)

香りのない花という意味の雪の別称です。
一般的な花には香りがありますが、
花に例えられる雪に香りはありません。
一般的な花とは違う「花に例えた雪」を
「不香」という言葉で表しています。
 

天花(てんか)

雪の結晶が何粒も組み合わさった大きい雪が
ふわふわと舞い降りる様は、
まるで天から降ってくる花びらのように
見えてきます。
 
そもそも「天花」とは、「てんげ」という
天の上の世界(天上界)に咲く美しい花の
ことです。
 
雪が降る様子を、その天上界に咲く美しい花の
花びらが地上に舞い降りていると考え、
「天花」を雪に例えるようになりました。
 

瑞花(ずいか)

雪は春になると、
たっぷりと日差しを浴びて雪解け水となり、
大地に染み込んで、大地の豊富な栄養を
たっぷり吸い込んだ水となります。
この水は大地に潤いを与えて、
稲や野菜などを豊かに育て上げる働きをします。
 
「瑞花」とは、実りある年の兆しとなる花を
意味する、雪を美しく言い換えた別名として
使われます。
 
「瑞」には、おめでたいという意味で、
また潤っている様子を表す「瑞々しい」という
言葉にもこの漢字が使われています。
おめでたいことの前兆や、潤っている様子を
「瑞花」という雪の別名が表現しているのです。
 

風花(かざはな)

「風花」(かざはな)とは、晴天時に風に舞う
花びらのように散らつく雪のことです。
あるいは、一度降った雪が
風に舞い上げられて空中を飛んだものとか、
風上の降雪地から、風に乗って流されてきた
雪のことをいいます。
 
この「風花」に表現された雪は、
地に落ちた瞬間に溶けて消えてしまったり、
いつの間にか止んでしまうことから、
儚いものの例えに使われます。
 

玉屑(ぎょくせつ)

そもそも「玉屑」(ぎょせつ)とは、
玉を砕いた時に出来る粉末のことです。
その粉末は「不老不死の薬」と
言われてきました。
玉を砕いたような塵のような細かい雪が
地上に降り注ぐ様子を表しています。
「玉屑」の他にも、
「玉塵」(ぎょくじん)「玉雪」(たまゆき)
同じように雪の別名として使うことが
出来ます。
 

青女(せいじょ)

「青女」(せいじょ)とは、古代中国で
紀元前2世紀に成立した
『淮南子』(えなんじ)という哲学書に書かれていた
霜や雪を降らす女神のことを意味します。
 

白魔(はくま)

災害になるほどの大雪を悪魔に見立てた
言葉です。