うまずたゆまず

コツコツと

七十二候

七十二候「橘始黄」(たちばなはじめてきばむ)

「たちばなはじめてきばむ」 と読みます。 橘始黄(たちばなはじめてきばむ) 大和橘(やまとたちばな) 田道間守(たじまもり) 非時香実(ときじくのかくのみ) お菓子の神様(菓祖) 中嶋神社(なかしまじんじゃ) 橘本神社(きつもとじんじゃ) 文部省唱歌…

七十二候「朔風払葉」(きたかぜこのはをはらう)

「きたかぜこのはをはらう」 と読みます。 冷たい北風が木の葉を散らす頃となりました。 「朔風」とは、「北風」のことです。 「朔」という字は、元々「はじめ」とか 「元へ帰る」という意味でしたが、 十二支を方角に当てると、 「子」(ね) の方角は「北」とな…

七十二候「虹蔵不見」(にじかくれてみえず)

「にじかくれてみえず」 と読みます。 「虹蔵不見」は、冬の日差しが弱まって、 虹が見られなくなる頃という意味です。 「虹蔵不見」の「蔵」には、 「物をしまっておく建物」という 意味が転じて、 「隠して表に現わさない」「潜む」という 意味があります。 …

七十二候「金盞香」(きんせんかさく)

「きんせんかさく」 と読みます。 ここでいう「きんせんか」とは、 春に咲くキク科の「金盞花」ではなく、 ヒガンバナ科の「水仙」のことを 指しています。 その「水仙」の花が咲き、 芳しい香りを放つ頃となりました。 甘く漂う「水仙」の香りには、 心を落ち…

七十二候「地始凍」(ちはじめてこおる)

「ちはじめてこおる」 と読みます。 冬の冷気の中で、大地が凍り始める頃です。 朝には霜が降りたり、水溜りには氷が張ったり、 場所によっては「霜柱」(しもばしら)が 立つようになります。 舗装された場所が多くなったため、 見る機会が少なくなりましたが…

七十二候「山茶始開」(つばきはじめてひらく)

「つばきはじめてひらく」 と読みます。 「山茶」と書いて「つばき」と読ませていますが、 やはり「山茶花」(さざんか)の花が始めて開く頃 のことを言っています。 昔から「山茶花」(さざんか)と「椿」(つばき)は どちらもツバキ科ツバキ属に属する植物で、 同属…

七十二候「楓蔦黄」(もみじつたきばむ)

「もみじつたきばむ」 と読みます。 「楓」(かえで)や「蔦」(つた)の葉が 色づく頃となりました。 いよいよ、紅葉の季節です。 この頃になると、 「紅葉前線」という言葉が 聞こえてくるようになります。 9月頃から北海道の大雪山系を手始めに始まり、 北か…

七十二候「霎時施」(こさめときどきふる)

「こさめときどきふる」 と読みます。 パラパラと雨が降っては止み、 一雨毎に気温が下がってゆく頃です。 明治時代の『略本暦』では、 「霎」を「こさめ」と読ませていますが、 江戸時代の『宝暦暦』(ほうりゃくれき)などでは、 「しぐれ」となっています。 …

七十二候「霜始降」(しもはじめてふる)

「しもはじめてふる」 と読みます。 秋が一段と深まって、山里などで草木や地面に霜が初めて降りる頃。 晩秋のこの頃、朝晩の冷え込みがぐっと増し、 早朝には草木や地面にうっすらと 氷の結晶が付いていることに気付きます。 霜が降りるようになると、 地面近…

七十二候「蟋蟀在戸」(きりぎりすとにあり)

「きりぎりすとにあり」 と読みます。 戸口で秋の虫が鳴き始める頃となりました。 「キリギリス」とありますが、 昔は「蟋蟀 (コオロギ)」のことを 「キリギリス」と呼び、 秋に鳴く虫の総称としていました。 キリギリスは、古くから日本人によって 観賞用に…

七十二候「菊花開」(きくのはなひらく)

菊の花が咲き始める頃となりました。 旧暦9月9日(令和6年10月11日)の 「重陽の節句」を迎え、菊で長寿を祈願しました。 www.linderabell.com 「桜」が日本の「春」を代表する花で あるのに対し、 「菊」は日本の「秋」を象徴する花です。 後鳥羽上皇は、殊の…

雁(がん/かり)について、その習性や別名など

雁(がん/かり) 雁来月(かりくづき) かりがね寒し(かりがねさむし) 二季鳥(にきどり・ふたきどり) 浮寝鳥(うきねどり) 渡り鳥(わたりどり) 冬鳥(ふゆどり) 旅鳥 七十二候「鴻雁来」(こうがんきたる) 雁(がん/かり) 「雁」(がん/かり) は…

七十二候「鴻雁来」(こうがんきたる)

「鴻雁来」(こうがんきたる)とは、 暖かい南へと下っていくツバメと入れ違いに、 雁が北から渡ってくる頃という意味です。 「鴻雁」とは、 渡り鳥の「雁」(がん/かり) のことで、 「鴻」は「ひしくい」と読み、 大型の雁のことを言います。 一方「雁」は小…

七十二候「水始涸」(みずはじめてかる)

「みずはじめてかる」 と読みます。 この「みずかれる」は、 川の水などが涸れる (かれる) ことを 言っているのではありません。 「田の水がなくなり、 色づいた稲穂が頭を垂れる頃」とか、 「稲穂根づく田から水が減り、 収穫の時期になった」ということを 意…

七十二候「蟄虫坏戸」(むしかくれてとをとざす)

「むしかくれてとをとざす」 と読みます。 「蟄虫坏戸」とは? 「蟄」「坏」「戸」には、 それぞれ次のような意味があります。 ・「蟄」:隠れる・冬ごもりをする ・「坏」:塞ぐ・閉ざす・埋める ・「戸」:片開きの扉 ということから、「蟄虫坏戸」は、 春から…

七十二侯「雷乃収声」(かみなりすなわちこえをおさむ)

「かみなりすなわちこえをおさむ」 と読みます。 夏の間に鳴り響いた雷が鳴らなくなる頃。 「春分」の末侯「雷乃発声」と対になっていて、 「春分」の頃から鳴り始めて夏の間鳴り響いた 雷が声を収めるようになります。 ところで「雷」は夏の季語なのですが、 …

七十二候「玄鳥去」(つばめさる)

「つばめさる」と読みます。 春先にやってきたツバメが子育てを終え、 越冬のために南へ旅立つ頃となりました。 ツバメは夏の風物詩です。 夏の間に家の軒下に巣を作って子を産み育て 気温が低下してエサが少なくなると、 南へ移動し始めます。 陰暦8月は「燕…

七十二候「鶺鴒鳴」(せきれいなく)

「せきれいなく」と読みます。 「鶺鴒が鳴き始める頃」という意味です。 セキレイは、スズメ目セキレイ科の鳥の 総称です。 「チチッチチッ」と 鈴のように高い声を放ちながら、 秋の空を爽やかに飛んでいくセキレイは、 細いくちばしと長い尾が特徴の、 細っ…

七十二候「草露白」(くさのつゆしろし)

この時期は朝晩と昼の寒暖差が大きくなり、 夜の空気が冷やされることで 朝に「露」が出来ます。 その朝露が草や花の上に降りて来て、 白く光って見える頃です。 陰陽五行説では、秋の色は「白」です。 草の露も、秋を象徴するように、 「白」い色に輝きます…

七十二候「禾乃登」(こくものすなわちみのる)

「こくものすなわちみのる」 と読みます。 稲などの穀物が実り始める頃を表します。 「立春」から「二百十日」が過ぎて、 台風の到来も多い時期です。 無事に収穫が出来ますようにと 各地で「風鎮祭」などが行われます。 www.linderabell.com 「こくもの」とは…

七十二候「天地始粛」(てんちはじめてさむし)

「てんちはじめてさむし」 と読みます。 天地の暑さがようやく収まり、 涼しくなり始める頃になりました。 「粛」は縮む、鎮まるという意味があり、 暑さもようやく峠を越えました。 気象学的な区分では、九月一日からは「秋」。 学校では新学期が始まります。…

七十二候「綿柎開」(わたのはなしべひらく)

「わたのはなしべひらく」 と読みます。 綿を包む「柎」(はなしべ)が開き始める頃 という意味です。 「柎」(はなしべ)とは、 音読みでは「ふ」、 訓読みでは「うてな」「つける」「いかだ」と読み、 ここでは、花の「咢」(がく)の意味です。 「咢」(がく) とは、 …

七十二候「蒙霧升降」(ふかききりまとう)

「ふかききりまとう」 と読みます。 深い霧が纏わりつくように立ち込める頃です。 「蒙霧」(もうむ)は、 もうもうと立ち籠める濃い霧のことです。 そんな深い霧が立ち込め、 季節の移り変わりを教えてくれます。 残暑が厳しい日が続きますが、 朝夕は少しず…

七十二候「寒蝉鳴」(ひぐらしなく)

「ひぐらしなく」 と読みます。 「ひぐらしが鳴き始める頃」という意味です。 七十二候の「寒蝉鳴」は、 「寒蝉」を「ひぐらし」と読ませていますが、 「ヒグラシ」とも「ツクツクボウシ」とも 言われています。 蜩(ひぐらし) 「蜩」(ひぐらし)は、緑と黒…

七十二候「涼風至」(すずかぜいたる)

「すずかぜいたる」 もしくは 「りょうふういたる」 と読みます。 二十四節気の「立秋」が始まり、 いよいよ季節は「秋」スタートです。 真夏の暑い風から、 秋の涼しい風に替わり始める頃となりました。 まぶしく輝いている太陽も 日射しを和らげ、 夕方に鳴く…

七十二候「大雨時行」(たいうときどきふる)

「たいうときどきふる」 と読みます。 七十二候「大雨時行」は、 「夏」の最後の候で、 集中豪雨や夕立など、 時に激しい雨が降る頃という意味です。 この時季多い 夕立(「ゆうだち」または「ゆだち」)は、 夏の夕方になり、上昇気流によって発達した 「積乱雲(…

七十二候「土潤溽暑」(つちうるおうて むしあつし)

「つちうるおうて むしあつし」 と読みます。 「溽」は「じょく」とか「ひょく」と読み、 「蒸し暑い」ということを意味します。 ギラギラ炎えるような太陽の光による 暑さというよりも、 曇り日の湿度の高い蒸し暑さを感じさせます。 身に纏わりつくような、空…

七十二候「桐始結花」(きりはじめてはなをむすぶ)

「きりはじめてはなをむすぶ」 と読みます。 七十二候が「大暑」の初候に変わり、 桐の花が実を結び始める頃になりました。 「桐」は、初夏に薄紫色の花を咲かせ、 盛夏を迎える頃、うぶ毛に覆われ柔らかそうな黄色い卵形で茶色の実を付けます。 「花」を結ぶ? …

七十二候「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)

「たかすなわちわざをならう」 と読みます。 5~6月に孵化したヒナは、 この頃に飛び方や狩りの方法を覚え、 独り立ちに備えます。 「鷹狩(放鷹・鷹野)」とは、 飼い慣らし、訓練した鷹を使って 野生の鳥・小さい獣を捕らえさせる 人と動物が協力して行う 最…

七十二候「蓮始開」(はすはじめてひらく)

「はすはじめてひらく」 と読みます。 蓮の花が開き始める時候を言います。 蓮の花は夜明けと共に、 泥の中に水を弾いて優雅な花を咲かせ、 昼過ぎには閉じてしまいます。 そして、4日目、花びらは再び閉じることなく散ってしまいます。 「ハスは泥より出でて…