猫は、冬になると炬燵(こたつ)の上など
暖かいところにじっとしていることが
多いですね。
そもそも猫は、
アフリカやインドなどの熱帯に棲む野生種を
飼い馴らしたものですから、
一般的に、寒いのが苦手です。
そのため、寒さに悴(かじか)んで縮こまる
「悴け猫」(かじけねこ)になっています。
あまりの愛らしさに、
思わず微笑んでしまいますよね。
悴む(かじかむ)
寒さの余り、手足が凍えて
自由に動かせない状態のこと。
甚だしい場合には、体も震え、
口も十分にはきけなくなる。
厳しい寒さで体の自由が奪われ、
心理的にも鬱屈する。
他にも、
炬燵 (こたつ) に潜り込んで丸くなっている猫を
「炬燵猫」(こたつねこ)、
火を落とした竈(かまど=へっつい)の中で、
温かさに身を委ね、
灰だらけになっている猫を
「竈猫」「灰猫」「へっつい猫」と
言います。
「へっつい」とは、竈を護る神様の
「竈(へ)つ霊(ひ)」(へつい)という言葉が
促音化したものでです。
平成19(2007)年8月に「ニコニコ動画」に
土鍋の中で身を丸くして眠る
猫の様子を撮影した「ねこ鍋」が投稿されて、
人気になりました。
野生の猫は、体力を温存するために、
日中のほとんどの時間を
隠れて過ごす習性があることから、
獲物や天敵に見つからないような、
狭くて暗い場所を好みます。
飼い猫になってもその習性は受け継がれ、
暗い場所や狭い場所を本能的に
「安心できる場所」と認識していることから、
「土鍋」に入って行ったんでしょう。
鍋の他にも空のダンボールや紙袋など、
四方を囲まれた狭い空間があれば
とりあえず入りたくなってしまうのです。
但し、猫ちゃんは気まぐれですから、
鍋が気に入らなければ、入りませんよ。