冬の一日があっという間に暮れてしまうことを
惜しんで「短日」(たんじつ)と言います。
「日短か」(ひみじか)、「日つまる」(ひつまる)、
「暮早し」(くれはやし)、「短景」(たんけい)
などとも言って、
冬の日を言う季語になっています。
「秋分」以降、11月、12月と日暮れは早くなり、
「冬至」は最も日中の時間が短くなります。
春は温かな昼間が長くなったのを喜んで
「日永」(ひなが)と言い、
夏は涼しい夜がたちまち明けるのを嘆いて
「短夜」(みじかよ)と言います。
秋は涼しい夜が長くなったのを喜んで
「夜長」(よなが)と言い、
冬は暖かな昼が短いのを嘆いて
「短日」(たんじつ)と言います。
これらは、昼夜の長短を言うだけでなく、
昼と夜に対する人間の喜びや嘆きの現れです。