うまずたゆまず

コツコツと

餅つき

かつては年の暮れになると、日本中の家から
「ペッタンコペッタンコ」と
「餅つき」をする風景は、
日本の年の暮れの風物詩のひとつでした。
 
「餅つき」は、一般的に12月25~28日に
行うのが一般的とされています。
 
29日は「9」のつく日のため「苦持ち」と言い、
「九」が「苦」に通ずるから
縁起が悪いとされています。
但し「29」を「ふく」と読んで、
12月29日についた餅を「福餅」と呼んだり、
福が来るよう29日に飾るところもあります。
逆に「福」(29[ふく])をもたらすと言って、
 
また「一夜飾り」とならないよう、
31日には行わないようにと言われています。
 
 
「餅つき」は前日からスタートします。
洗ったもち米をたっぷりの水につけて一晩おき、
翌朝、ザルにあけて完全に水を切り、
湿らせた麻布を敷いた蒸篭(せいろ)
一臼分ずつのもち米を入れます。
それを何段も重ねて大釜に載せて蒸し揚げます。
 
 
そしていよいよ「餅つき」です。
まずは臼、杵をお湯で十分に温めます。
そこに蒸篭で蒸したもち米を入れて、
餅を搗く「つき手」さんと
餅を返す「返し手」さんとが息を合わせて、
搗いては餅を返し、ムラなくきめ細かく
搗き上げます。
 
 
搗きたてのお餅は、大根おろしや納豆、
きな粉にまぶしていただき、
次いで「鏡餅」用、「雑煮」用と
順番に搗いていきます。
 
 
最後の残った餅に、さつまいもやゆで小豆、
さくらえびを入れた餅を作ります。
 
 

搗き立ての餅の食べ方

搗き立てのお餅は何より格別です。
手を水で濡らしたら一口大にちぎり、
しっかり濡らしたバットや平皿に取ったり、
大根おろしやきな粉、あんこなどを
お皿に用意しておき、
そこに入れてすぐ絡めれば準備完了です。
ついた餅はまだ熱いので注意して下さい。
 
・磯辺焼き
 
 さっと炙った海苔で巻いて、
 お醤油を添えるだけ。
 
・絡み餅
 
 醤油をかけた大根おろしを絡めるだけ。
 
・きなこ餅
 
 きなこ:砂糖=1:1で混ぜ、そこに餅を投入。
 
・納豆餅
 
 納豆に餅を絡めるだけ。
 
・バター餅
 
 鍋で無塩バターを溶かしたら、
 砂糖を加えて煮溶かし、餅を投入。
 

お餅の保存法

お餅はそのまま放っておくと
たちまちカビが生えてしまう
デリケートな食べ物です。
 
ある程度の期間保存するためには、
いくつかの方法があります。
最もポピュラーなのは、水を張った容器に
お餅を入れておくというものです。
但しこれは、お餅が水っぽくふやけてしまう
のが難点です。
 
 
キレイな濡れぶきんでお餅を包んで
冷蔵庫に入れておくのも有効です。
更に日本酒や焼酎などをひとかけしておくと、
殺菌効果が出てより長持ちします。
 
餅を入れた箱や桶の底に、
練った和辛子を和紙で包んでしのばせたり、
酒樽に入れるのも、カビ止めには効果的です。
 

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