うまずたゆまず

コツコツと

寒稽古(かんげいこ)

 
「寒」の時季は、
寒くて動くのが億劫になりがちですが、
昔から、この厳しい寒さを跳ね返し、
心身を鍛練しようという習わしがあります。
 
 

寒稽古(かんげいこ)とは

 
古来、寒さが一番厳しい真冬に、
寒さに負けずに心身の錬磨のために
武道や芸事のの世界では
「寒稽古」(かんげいこ)と呼ばれる
修練を行う風習があります。
 
 
技術の向上とともに、
寒さに耐えながら稽古をやり遂げることで、
精神の鍛錬をするという目的に重きをおいて
行われるものです。
但し、医学的見地からは否定されていて、
「寒稽古」には、適切な健康管理と
個人のストレスに応じたトレーニング計画を
立案すべきとされています。
 
寒中水泳(かんちゅうすいえい)
「寒中水泳」(かんちゅうすいえい)とは、
寒中の時期に屋外で行われる水泳行事のことで、
「寒泳」(かんえい)とも言います。
 
海岸や河川で多く行われ、
日本古来の泳法を伝える
水練道場の流派が揃って行ったり、
または地方の伝統行事として行われたりします。
日本だけでなく、ロシア、China、カナダなど
世界各地でも行われています。
 
寒相撲、寒取り、相撲寒取
寒中に相撲の稽古をすること。
寒中の激しい稽古は、
肉体もさることながら
精神も大いに鍛えられるそうです。
寒さの中、力士の体から湯気が立ち上ります。
 

芸道

三味線や長唄などの芸事でも、
寒の時期の練習は身につくと言われています。
 
寒復習(かんざらい)
寒中の早朝や深夜、厳しい寒さの中で
歌舞音曲などの稽古を行なうことを
「寒復習」(かんざらい)と言います。
厳しい寒さにたじろがない姿勢が
精神力を鍛え、技の上達を促すと
言われています。
 
寒声(かんごえ)
謡曲や浪曲など声を使う芸道の人、
あるいは仏道の僧侶が、
寒中に発声を鍛える稽古をすることを
「寒声」(かんごえ)と言います。
「寒中」に喉を鍛えておくと
いい声が出ると言われています。
 
寒弾き(かんびき)
 
寒中、三味線など芸事の稽古に励むこと。