うまずたゆまず

コツコツと

運盛り

「冬至」の日に
「ん」の付くものを食べることは
「運盛り」(うんもり)と呼ばれ、
大変縁起が良いとされています。
これは縁起担ぎだけでなく、
栄養をつけて、寒い冬を乗り切るための
知恵でもあります。
 
 

一陽来復(いちようらいふく)

  

冬至は「一陽来復(いちようらいふく)とも言い、
太陽の力が一番弱まる日であり、
この日を境に再び力が甦ってくることから、
太陽が生まれ変わる日と捉え、
古くから世界各地で冬至の祝祭が
盛大に行われていました。
 

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「ん」のつく食べ物

「冬至」には、
「ん」の文字が含まれる食べ物を食べると、
運気が良くなると考えられています。
 
こんにゃく

 
「冬至の砂払い」と呼ばれる習慣があります。
食物繊維の豊富な「こんにゃく」は、
「胃腸の砂払い」とも言われる通り、
体に溜まった砂(毒素)を出してくれると
考えられています。
そのため冬至の日に「こんにゃく」を食べて
一年で体内に蓄積された不要なもの(=砂)を
外に出して体をキレイにして
新たな健やかな年を迎えるというものです。
 
「こんにゃく」は、隠し包丁を入れて、
ゴマ油でサッと炒めて醤油などで味付けすれば、
簡単にご飯のお供になりますし、
根菜類と一緒にじっくり煮込めば
お腹から温まります。
 
大根

 
「冬至」の日に最も重んじられる野菜は
「大根」です。
大根は冬の野菜の代表的な物で、
1年12か月になぞらえて、
12本の大根を贈る慣習もあるそうです。
「冬至大根」(とうじだいこん)と言って、
「冬至」になると「大根煮」を振る舞う
神社もあります。
 

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また庄内地方を始め東北や新潟などでは、
大根の実りに感謝し、翌年の豊作を願う
お祭りがあります。
 

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「ん」が2つ付いている食べ物
冬至の七種

 
更に「冬至の七種(とうじのななくさ)は、
名前に「ん」が2つ付くということで、
口にすれば運をたくさん取り込める
「運盛り」と呼ばれる縁起の良い食べ物です。
「運盛り」は縁起かつぎだけでなく、
栄養をつけて寒い冬を乗り切るための知恵でもあります。
 
冬至の七種
 1.南 瓜 (なんきん)
 2.饂 飩 (うんどん)
 3.人 参 (にんじん)
 4.蓮 根 (れんこん)
 5.寒 天 (かんてん)
 6.銀 杏 (ぎんなん)
 7.金 柑 (きんかん)
 

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南瓜(なんきん)・・冬至南瓜
 
「かぼちゃ(南瓜)」という漢字には、
「南」という字がつき、
陰[北]から陽[南]に向かうことを意味するため、
縁起の良い食べ物です。
 
昔は冬に緑黄色野菜が採れなかったため、
夏や秋に採れた緑黄色野菜で
漬物や干し野菜を作って保存しましたが、
夏の終わりに収穫した「南瓜」は、
丸ごと保管しておけば冬まで保存出来るため、
冬至に栄養価の高い「南瓜」を食べる風習が
生まれました。
 
 
「冬至に南瓜を食べると、風邪をひかない」
とよく言われますが、その理由は
「南瓜」の豊富な栄養成分にあります。
 
 
「南瓜」は、緑黄色野菜の王様と言われるほど、
βーカロテンやカロテンなどの栄養が
たっぷりと含まれています。
βーカロテンは体内でビタミンAに変換され、
抵抗力を強めて皮膚や粘膜を丈夫にしたり、
免疫力を正常に保つ働きがあります。
そのため風邪の予防に効果的なのです。
βーカロテンは南瓜の果肉よりも
皮やワタに多く含まれるため、
よく洗って皮ごと使用するのがおススメです。
 
 
饂飩(うんどん)
 
寒い季節にうどんを食べると
身体の中から温まりますよね。
 
 
小麦の栽培が盛んな群馬県では、
昔からうどんやおきりこみなどの
小麦粉を使った料理が昔から親しまれ、
冬至にも、うどんに南瓜やこんにゃくを入れた
「冬至うどん」が食べられてきました。
 
人参(にんじん)
 
栄養も甘味も増してくる人参の旬は10~12月。
βカロテンなどの栄養素も、
他の季節に採れる人参より豊富です。
汁物や鍋料理、スープなどで煮込めば更に甘く、
寒い時期には身体を温められて一石二鳥です。
 
蓮根(れんこん)
 
蓮根は通常、9月下旬迄で成長を終えますが、
その後そのまましばらく寝かせます。
そうすることででんぷん質が糖に変化し、
蓮根の需要が最も多くなる晩秋〜冬にかけて、
粘りと甘みが強くなります。
加熱調理をすることで、
より粘りと甘みを味わうことが出来ます。
 
 
また蓮根は縁起の良い食べ物として、
お正月のお節料理のひとつにもなっています。
・穴が沢山空いていて、
 向こう側を見ることが出来ることから
 「先の見通しが良くなるように」
・1株からたくさん収穫出来、種も多いことから
 「子孫繁栄」、
・茎に節目があることから
 「人生の節目を無事に乗り越えられるように」
 
寒天(かんてん)
寒天づくりは、毎年12月半ばから翌年の2月半ばまでの厳寒期にのみ行なわれます。
 
銀杏(ぎんなん)
 
銀杏の木は、
「生きている化石」と呼ばれることもある
世界的にも最も古い木の一つです。
 
 
とても生命力の強い木で、
樹齢1000年を超すこともざらにあり、
また銀杏の木が実をつけるまでに
長い年月がかかることから、
「長寿」の御利益があると言われています。
また「銀杏」は金色をしていることから、
金運上昇の御利益もあると言われています。
 
 
「松葉銀杏」はお節料理の定番です。
 
金柑(きんかん)
 
小さくてかわいらしい黄色の「金柑」は、
「金冠」と掛けられていて
黄金のようなまばゆい色と合間って富を象徴し、
「金運」を上げてくれる食材として食されます。
 
 
「金柑」の甘露煮にはお節料理の定番です。