「立秋」前の夏の終わりの約18日間は
「夏の土用」に当たります。
「土用」とは
「土用」とは、各季節の変わり目に当たり、
「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の
直前18日間のことで、それぞれ
「春土用」「夏土用」「秋土用」「冬土用」
と言い、年間合計72日間あります。
- 令和6(2024)年の土用期間 -
⛄ 冬土用:1月18日 [木] ~ 2月3日 [土]
🌸 春土用:4月16日 [火] ~ 5月4日 [土]
🍉 夏土用:7月19日 [金] ~ 8月6日 [火]
🍂 秋土用:10月20日 [日] ~ 11月6日 [水]
季節が変わり目は、自律神経が乱れやすく
大病を招きかねないことから、
昔から、「土用」の期間中は
いつも以上に注意し、体調管理に気をつけて
過ごすことがススメられてきました。
特に厳しい暑さへの注意が必要な
「夏の土用」が最も重要視されたため、
一般的に「土用」と言えば、
「夏の土用」を指すようになったのです。
土用にしないほうがいいこと
土いじり
陰陽道における土を司る神様を
「土公神」(どくうじん・どくじん)と言います。
「土公神」は、春・夏・秋・冬の四季の中で、
春は「竈」、夏は「門」、秋は「井戸」、冬は「庭」にいらっしゃると言われています。
土用の期間は、その土を司る神様である
「土公神」が支配すると考えられているため、
「土公神」がいらっしゃる場所の土を動かすと
嫌がって怒ったり祟りを起こすため、
土いじりをしてはならないとされています。
具体的には、庭木の手入れ、樹木の植え替え、
農作業、建築、土木などです。
間日(まび)
土用の期間は約18日間あります。
この期間ずっと「土いじり」が出来ないとなると仕事や生活に支障が出てしまいます。
ただ、「土公神」が土の中から出て
天上界へ行く期間は「間日」(まび)と言い、
「土いじり」をしても大丈夫だと
考えられています。
<令和6(2024)年の「夏土用」の「間日」>
7月19日[木] 7月26日[金]
7月27日[土] 7月31日[水]
新しいこと
開業、開店、新規契約、就職、転職、入籍など、
新しいことを始めること、
更に、引っ越しや新しい場所への旅行なども
基本的には控えた方が良いと言われています。
「土用」は季節の変わり目なので
体調を崩しやすかったり、
精神的に不安定になったりしやすい
時期なので、新しいことを始めないで、
普段以上に注意して静かに過ごすように
した方がいいのではと考えられています。
土用殺(どようさつ)
「土用」の期間中は、吉凶関係なく
どの方角も良くないと言われているのですが、
その中でも特に注意が必要な方角を
「土用殺」と言います。
4つの「土用」それぞれについて決まっていて
毎年同じ方位となります。
⛄ 冬土用:北東
🌸 春土用:南東
🍉 夏土用:南西
🍂 秋土用:北西
夏の土用
今年、令和6(2024)年の「夏の土用」は、
7月19日[金]から8月6日[火]です。
「夏の土用」の
第一日の土用入りの日を「土用太郎」、
二日目を「土用次郎」、
三日目を「土用三郎」、
十八日目を「土用明け」と言います。
「土用三郎」の日は、往時より農家では
この日の天候によって、作物の豊凶を占い、
晴れれば「豊作」、雨ならば「凶作」と
言われています。
「夏土用の丑の日」は、7月24日[水]です。
今年は「二の丑」もあり、8月5日[月]になります。
またこの期間は「暑中」(しょちゅう)と呼ばれ、
「暑中見舞い」を出す時期でもあります。
7月19日 | 夏土用入り |
7月19日 | 土用の間日 |
7月24日 | <土用の丑の日> |
7月26日 | 土用の間日 |
7月27日 | 土用の間日 |
7月31日 | 土用の間日 |
8月05日 | <土用の丑の日> |
8月06日 | 土用明け |
8月7日 | 立 秋 |
「夏の土用」にまつわる
行事と風習
- 土用干し
- 土用三郎
- 土用間(どようあい)
- 土用凪(どようなぎ)
- 土用波(どようなみ)
- 土用隠れ(どようがくれ)
- 土用芽(どようめ)
- 土用竹(どようだけ)
- 丑湯
- 土用灸(どようきゅう)
- 土用布子に寒帷子
(どようぬのこにかんかたびら) - 土用掃き(どようばき)
- 土用殿(どようでん)
- 「暑中見舞い」と「残暑見舞い」
「夏の土用」の食い養生
- 土用鰻
- 土用蜆(どようしじみ)
- 土用卵(どようたまご)
- 土用餅(どようもち)
- 「う」の付く食べ物