
「立秋」前の夏の終わりの約18日間は
「夏の土用」に当たります。
今年、令和5(2023)年の「夏の土用」は、
7月20日(木)から8月7日(月)で、
「夏土用の丑の日」は、7月30日(日)です。
またこの期間は「暑中」(しょちゅう)と呼ばれ、
「暑中見舞い」を出す時期でもあります。
「土用」とは
「土用」とは、各季節の変わり目に当たり、
「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の
直前18日間のことで、それぞれ
「春土用」「夏土用」「秋土用」「冬土用」
と言い、年間合計72日間あります。
季節が変わり目は、自律神経が乱れやすく
大病を招きかねないことから、
昔から、「土用」の期間中は
いつも以上に注意し、体調管理に気をつけて
過ごすことがススメられてきました。

特に厳しい暑さへの注意が必要な
「夏の土用」が最も重要視されたため、
一般的に「土用」と言えば、
「夏の土用」を指すようになったのです。
令和5(2023)年の土用期間
冬土用 | 1月17日(火)~2月3日(金) |
春土用 | 4月17日(月)~5月5日(金) |
夏土用 | 7月20日(木)~8月7日(月) |
秋土用 | 10月21日(土)~11月7日(火) |
土用にしないほうがいいこと
土いじり

陰陽道における土を司る神様を
「土公神」(どくうじん・どくじん)と言います。
この土の神様「土公神」さんは、
春夏秋冬の四季の中で、
春は「竈」、夏は「門」、秋は「井戸」、冬は「庭」にいらっしゃると言われています。
そして「土用」の期間に
「土公神」がいらっしゃる場所の土を動かすと
嫌がって怒ったり祟りを起こすため、
「土用」の期間には土いじりをしてはならない
とされています。

間日(まび)
土用の期間は約18日間あります。
この期間ずっと「土いじり」が出来ないとなると仕事や生活に支障が出てしまいます。
ただ、「土公神」が土の中から出て
天上界へ行く期間は、「土いじり」をしても
大丈夫だと考えられています。
「間日」(まび)と言います。
<令和5(2023)年の「夏の土用」の「間日」>
7月20日、7月21日、7月25日
8月1日、8月2日、8月6日
新しいこと
入籍や、転職、新規契約、引っ越し、
新しいことを始めること、
新しい場所への旅行も控えた方が良いと
言われています。
「土用」は季節の変わり目なので
体調を崩しやすかったり、
精神的に不安定になったりしやすい
時期なので、新しいことを始めないで、
普段以上に注意して静かに過ごすように
した方がいいのではと考えられています。
土用殺(どようさつ)
「土用」の期間中は、吉凶関係なく
どの方角も良くないと言われているのですが、
特に「土用殺」の方角は注意したほうが良いと
言われています。
4つの「土用」それぞれについて決まっていて
毎年同じ方位となります。
- 冬土用:北東
- 春土用:南東
- 夏土用:南西
- 秋土用:北西
「夏の土用」にまつわる
行事と風習
- 土用干し
- 土用三郎
- 土用間(どようあい)
- 土用凪(どようなぎ)
- 土用波(どようなみ)
- 土用隠れ(どようがくれ)
- 土用芽(どようめ)
- 土用竹(どようだけ)
- 「暑中見舞い」と「残暑見舞い」
- 丑湯
- 土用灸(どようきゅう)
- 土用布子に寒帷子
(どようぬのこにかんかたびら) - 土用掃き(どようばき)
- 土用殿(どようでん)
「夏の土用」の食い養生

- 土用鰻
- 土用蜆(どようしじみ)
- 土用卵(どようたまご)
- 土用餅(どようもち)
- 「う」の付く食べ物