
令和7(2025)年の「立秋」は8月7日になります。
ですから、前日の8月6日までが
暦の上での「夏」ということになります。
ところが実際にこの頃は、猛暑の真っ盛り。
特に今年、令和7(2025)年の夏は、
全国各地で40℃以上が続出するなど、
災害級の暑さが続いています。
このような夏の暑湿にうだり、
夏の暑さから開放されるべく、
早く爽やかな秋が来ないかなあと
秋の訪れを待ちわびる願いが込められた季語が
「秋を待つ」です。

「待つ」とはやがて訪れる、言い換えれば、
まだ訪れていない「よきもの」を待望すること。
ですから快適な春や秋の場合には
「春を待つ」「秋を待つ」と言いますが、
厳しい夏や冬には
「夏を待つ」「冬を待つ」とは言いません。
似たような季語に「秋近し」があります。
「秋近し」は、晩夏の頃、
秋の訪れを感じさせる様子を表す言葉です。
夏も終わりに近づくと、衰えない暑さの中にも
雲の様子や周囲の空気に
ふと秋の近いことが感じられ、
待ちに待った秋がもうすぐそこに
来ているという喜びの気分を込めて、
「秋近し」と詠みます。
エアコンなどというものが存在しなかった昔、
夏は体力を消耗する過酷な季節であり、
出来るだけ風通しを良くした屋内で
じっと耐えて、
「秋」が訪れることを待つよりなかった
のです。
ところが現代は、どこもかしこも冷房完備で、
酷暑の辛さをそれほど味わうこともなくなり、
それよりも長い休暇があって、
海外旅行などの色々な経験が出来る夏は、
昔と比べるとむしろ楽しい季節になりました。
そうなると、そうした夏の思い出に耽り、
ああもうそれが終わってしまうのだなあという
過ぎゆく夏を惜しむという感懐を表す季語の
「夏の果」(なつのはて) の人気が俄然出て、
もてはやされるようになりました。
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