令和6(2024)年は7月6日になります。
暑さが本格的になる時期で、
夏ならではの様々な行事が始まる時期です。
一方で、梅雨の晩期に当たるため、
集中豪雨が多くなるので、注意が必要です。
『暦便覧』
今から234年前の天明7(1787)年に
太 玄斎(たい げんさい)が著した
暦の解説書『暦便覧』には、
「大暑来れる前なればなり」
(たいしょこれるまえなればなり)
とあります。
最も暑い時期を「大」と「小」に分けて、
その始まりの方という意味です。
梅雨が明けて、本格的に暑くなる季節です。
「小暑」(しょうしょ)とは
「小暑」(しょうしょ)とは、
「小さく暑い」と書くことから、
本格的に暑くなる少し前のことを指します。
小暑は、「梅雨」の晩期に当たり、
集中豪雨などが多くなります。
そして梅雨が明けると、強い日差しと共に
南から熱い風が吹き始め、
だんだんと暑さが増していく頃です、
送り梅雨(おくりづゆ)
梅雨明けの頃に降るまとまった雨のことを
「送り梅雨」(おくりづゆ)と言います。
梅雨雷(つゆかみなり)
梅雨明けの頃に鳴り響く雷のことを
「梅雨雷」(つゆかみなり)と言います。
梅雨前線が通過する時に
雷が発生する場合が多いので、
この頃に雷鳴があると
梅雨が明けると言われています。
温風(おんぷう)
梅雨明けの頃から吹く生暖かい南風のことを
温風ということがあります。
「小暑」の初候が「温風至」です。
白南風(しろはえ)
梅雨が明ける頃に、明るく晴れ渡り、
南東方向から吹いて来る
爽やかな季節風のことを
「白南風」(しろはえ)と言います。
五節句「七夕」
毎年7月7日は、
古くから行われている日本のお祭り行事で、
一年間の重要な節句を表す五節句のひとつ
「七夕」です。
願い事を書いた短冊や飾りを
笹の葉に吊るして、
星にお祈りをする習慣が今も残ります。
お盆
「お盆」とは、御先祖様を自宅にお迎えして
御供養する夏の風習です。
お盆の期間は、
8月13日~16日の4日間が一般的ですが、
東京を始めとする一部地域では、
7月13日~16日の4日間に行われます。
また、東京の多摩地区では7月31日〜8月2日、
沖縄県では8月中旬~9月上旬に行う場合も
あります。
海の日
7月の第三月曜日は国民の祝日「海の日」です。
令和6(2024)年は7月15日になります。
「海の恩恵に感謝するとともに、
海洋国日本の繁栄を願う」日です。
三伏(さんぷく)
初伏・中伏・末伏
「三伏」(さんぷく)とは、
具体的には初伏・中伏・末伏の3つの総称で、
「初伏」は夏至の後の3回目の庚(かのえ)の日、
「中伏」はその10日後にある4回目の庚の日、
「末伏」は更にその10日後で、
立秋後初めての庚の日のことです。
「夏」は陰陽五行説では「火」が盛んな時期。
一方「庚」は「金性の陽」に割り当てられ、
「金」は五行では「秋」に対応していて、
「火」と「金」は「相克」(そうこく)の関係に
あります。
そのため夏の「庚の日」は 「凶」とされ、
この日は、 種まき・療養・旅行・婚礼・
男女の和合などを慎むべき日とされてます。
夏の土用
「立秋」前の夏の終わりの約18日間は
「夏の土用」に当たります。
今年、令和6(2024)年の「夏の土用」は、
7月19日[金]から8月6日[火]で、
「夏土用の丑の日」は、7月24日[水]です。
今年は「二の丑」もあり、8月5日[月]になります。
暑中見舞い
夏の土用の期間は「暑中」(しょちゅう)と呼ばれ、
「暑中見舞い」を出す時期でもあります。
相手の健康を気遣って出す
この季節の挨拶状「暑中見舞い」の由来は
「お盆」の風習にあります。
かつて「お盆」は、里帰りの際に
御先祖様へお供え物をしていました。
その後、この「お盆」の風習が簡略化されて、
お世話になった方へ
贈答品を贈るのが「お中元」、
挨拶状を贈るのが「暑中見舞い」です。
出す時期は、
「小暑」から「立秋」の前日までになります。
正式には、「大暑」からという説、
「夏土用」の間に出す説もあります。
ただこの期間であっても、梅雨の間は控えて、
梅雨明けした後に出す方がいいようです。
日付は書かずに、
「〇〇年 盛夏」「〇〇年 〇月」とします。
因みに、「立秋」以降は
「残暑見舞い」になります。
暑気払い
うだるような夏の暑さ。
夏の暑い時期を元気に乗り切るため、
日本には、暑さを体から打ち払う
「暑気払い」という
古くからの伝わる風習があります。
二十四節気「小暑」の
七十二候
初侯「温風至」
(あつかぜいたる)
夏らしい風が温風を運んでくる時期です。
次侯「蓮始開」
(はすはじめてひらく)
蓮の花が咲き始める時期。
末侯「鷹乃学習」
(たかすなわちわざをならう)
鷹の雛が親に倣って飛び方を覚える時期。