「はすはじめてひらく」と読みます。
蓮の花が開き始める時候を言います。
蓮の花は夜明けと共に、
泥の中に水を弾いて優雅な花を咲かせ、
昼過ぎには閉じてしまいます。
そして、4日目、
花びらは再び閉じることなく散ってしまいます。
「ハスは泥より出でて、泥に染まらず」という言葉がありますが、
優美で清らかなハスの花は、
俗世にあって俗世にまみれず、清らかに気高いことから、
古代の人は、この花に極楽浄土を見ました。
「古代蓮」は各地に見られ、
中でも埼玉県行田の「古代蓮の里」は有名です。
昭和46年、清掃工場造成中、
掘り起こされた土の中の種が自然に発芽したもので、
約1400~3000年前のものと推定されています。
このゴミ焼却場脇には自然のままの自生地がありますが、
「古代蓮の里」に移植したものは、
今や10万株にまで増えたのだとか。
市の天然記念物に指定されています。
「行田蓮」は、同じ古代蓮の「大賀蓮」に比べると、
大きく色が濃いのが特徴です。
色はピンクで、ピンクが花びらの付け根に向かって
白くグラデーションしています。
淡く美しく幻想的です。
「古代蓮の里」には、古代蓮だけでなく
世界中から集められた多種多様な蓮が、
全部で41種類約2万株も植えられていて、
6月下旬から8月上旬頃には
美しい蓮の花を見ることが出来ます。