うまずたゆまず

コツコツと

七十二候「土潤溽暑」

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「つちうるおうて むしあつし」
と読みます。
 
 
「溽」は「じょく」とか「ひょく」と読み、
「蒸し暑い」ということを意味します。
ギラギラ炎えるような太陽の光による
暑さというよりも、
曇り日の湿度の高い蒸し暑さを感じさせます。
身に纏わりつくような、空気の重さを
感じさせます。
 
夏、強い日光に照りつけられて
土が熱気を発すること、またその熱気のことを
「土熱れ」 (つちいきれ)と言いますが、
まさにこの時期の蒸し暑さを体現している
言葉ですね。
 

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「大暑」の頃の気象の特徴として、
「夕立」(ゆうだち)などの
大雨が突然降ることがありますが、
地熱を帯びた地面に大雨が降り注げば、
やがて熱が蒸発して、湯気が地表に
沸き立ちます。
 
この湯気は、生息する草花を通して
排出されることから、
湯気に草花の葉や花弁の香りが混ざり合い、
独特の香りを解き放ちます。
そのため「草熱れ」(くさいきれ)とも言います。