うまずたゆまず

コツコツと

七十二候「温風至」

「あつかぜいたる」
と読みます。
熱い風が吹き始める頃となりました。
そろそろ梅雨が明ける時期になります。
 

 
温風至の「温風」は、この頃に吹く南風を意味しており、この風は「白南風」(しろはえ・しらはえ)と呼ばれています。一方、梅雨の最中に吹く風は「黒南風」(くろはえ)と呼ばれています。
 


この「白南風」「黒南風」は、
亜熱帯地方から吹いてくる南風です。
白・黒どちらも湿った温かい風なのですが、黒い雲に覆われた梅雨空の元に運ばれてきた南風は「黒」、梅雨が明け、晴れた青空の元に運ばれてきた南風は「白」とイメージに合わせた色で呼ばれています。
 
ところで、梅雨半ばの強い南風は「荒南風」(あらはえ)と言います。梅雨前線沿いに雷雲を発生させて強い雨を降らせる、湿った熱帯気流の荒南風です。過去の記録的な集中豪雨災害は、梅雨の後半に起こっているそうです。前半に降った雨で地盤がゆるみ、土砂災害の危険が増すためです。梅雨明け前の雨には、いつもより厳重な警戒が必要です。