8月2日、気象庁は
「東北北部が梅雨明けしたとみられる」と
発表しました。
平年より5日遅く、昨年より11日遅い
「梅雨明け」となりました。
これで、「梅雨入り」「梅雨明け」の
発表のない北海道を除いて、
沖縄から東北北部まで全ての地域で
「梅雨明け」となりました。
なお東北北部で
「梅雨明け」が8月となったのは、
平成25(2013)年以来、11年ぶりだそうです。
梅雨明け(つゆあけ)
平均30日間の梅雨の期間が終わることです。
「梅雨あがる」「梅雨の後」とも言います。
梅雨が終わるのは、
暦の上では「入梅」から30日後くらいですが、
実際は、7月中旬から下旬にかけて
「梅雨前線」の北上により、
南から北へと順に開けていきます。
<例年の梅雨明けの平均>
エリア | 令和6年 | 平年 |
沖 縄 | 6月20日 | 6月21日 |
奄 美 | 6月23日 | 6月29日 |
九州南部 | 7月17日 | 7月15日 |
九州北部 | 7月22日 | 7月19日 |
四 国 | 7月19日 | 7月17日 |
中 国 | 7月21日 | 7月19日 |
近 畿 | 7月21日 | 7月19日 |
東 海 | 7月18日 | 7月19日 |
関東甲信 | 7月18日 | 7月19日 |
北 陸 | 8月01日 | 7月23日 |
東北南部 | 8月01日 | 7月24日 |
東北北部 | 8月02日 | 7月28日 |
「梅雨明け」のタイプは2つ
「梅雨明け」には2つのタイプがあります。
「梅雨明け」の多くのタイプは、
「太平洋高気圧」の勢力が次第に強まることで、
本州の南に停滞している
「梅雨前線」が北に押し上げられて、
活動が次第に弱まって消滅するタイプです。
この場合は、
本格的な夏を迎え、暑い日が続きます。
ただこの時期はまだ、体が暑さに慣れている
「暑熱順化」が出来ていないために、
体温の調節が上手く出来ずに、
体の中に熱が溜まって体温が上昇し、
「熱中症」になる危険性が高まります。
水分や塩分を適宜補給して、
「熱中症」には十分注意して下さい。
<暑熱順化に有効な対策>
・ウォーキング・ジョギング
[目安]ウォーキング:1回30分(週5日程度)
ジョギング :1回15分(週5日程度)
帰宅時に一駅分歩く、外出時は階段を使用する
など、意識して少し汗をかくような動きを!
・サイクリング
[目安]1回30分(週3回程度)
・筋トレ・ストレッチ
[目安]1回30分(週5回~毎日程度)
運動時の室内の温度には注意。
暑くなり過ぎたり、水分や塩分が不足したり
しないように!
・入浴
[目安]2日に1回程度
湯船にお湯をはって入浴しましょう。
入浴の前後には水分と適度な塩分を補給!
湯の温度が高めの場合には時間は短め、
湯の温度が低めの場合には少し長めの入浴!
<注意>
個人の体質・体調、その日の気温や室内環境に
合わせて、無理のない範囲で行って下さい。
天気や気温などの環境の変化に注意し、
水分や塩分を適宜補給して十分注意して下さい。
「梅雨明け」のもう一つのタイプは、
「太平洋高気圧」の勢力が弱く、
代わりに北側にある「オホーツク高気圧」の
勢力が強まって日本付近を覆い、
「梅雨前線」が本州の南海上に離れて、
活動が次第に弱まって消滅するタイプです。
この場合は、
東からの比較的冷たい空気が流れ込むため、
北日本や東日本では、
「梅雨明け」後はしばらく涼しくなります。
梅雨明け十日
「梅雨明け十日」と呼ばれる
天気のことわざがあります。
「梅雨明け」直後の10日間くらいは
安定した晴天が続くという意味で、
勢力が強まった「太平洋高気圧」に覆われて
夏らしい天気が続きます。
週間天気予報を見ても
30℃以上の暑い日が続く
「晴れ」マークばかりになります。
白南風(しろばえ)
梅雨が明ける頃に、夏空が明るく晴れ渡り、
南東方向から吹いてくる
爽やかな季節風のことを
「白南風」(しろばえ)と言います。
梅雨の初めに吹く
暗くどんよりとした湿った南風の
「黒南風」(くろはえ)と対になる言葉で、
空の雲の色も暗い雨雲から、
夏の澄んだ白い雲へと変化し、
明るい季節に向かう期待がこもった
美しい名前です。
「はえ」は、主に山陰や西九州地方で
用いられる「南風」の呼び名です。
元々は船乗りの言葉です。