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寒九(かんく)

 

「寒九」(かんく)とは

 
「寒九」(かんく)とは、
小寒」から9日目を意味する言葉です。
寒四郎」と同様に、
天候でその年の収穫を占っていました。
 
「寒の入り」から4日目の「寒四郎」の日は、
晴れていればその年は「豊作」、
雨や雪など悪天候 であれば「凶作」になると
言われています。
 
一方「寒九」の場合は、「寒四郎」とは逆で、
雨が降るとそれは「恵みの雨」と考えられて、
「豊作」 と言われていました。
因みに、「寒の内」に降る冷たい雨は
「寒の雨」(かんのあめ)と呼ばれます。
冷え込みがキツけなれば、雪に変わる雨です。
 

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「寒九の雨」(かんくのあめ)

 
寒の入りから9日目に降る雨を
「寒九の雨」(かんくのあめ)と言います。
この日に雨が降ると、
豊作の兆しとしてとても喜ばれました。
太平洋側の地域では、冬の間、
晴天が続くことが多くことから、
この時期に降る雨は冬野菜にとって
恵みの雨になるためです。
 
更に昔は、「寒の内」の約1ヶ月間は
冬本番の寒さで、農作物などの雑菌の繁殖が
抑えられるとも考えられていました。
 
そのためこの時期に降る「寒九の雨」は、
1年の中で1番水が澄んでいて、
薬にもなる程だと言われました。
 

「寒九の水」

 
「寒九」の日に汲んだ水を
「寒九の水」(かんくのみず)と言います。
寒の内」の水は冷たく清らかで、
雑菌が抑えられているので腐りにくいとされ、
中でも寒中九日目の「寒九の水」は
薬になるとまで言われ、体に良いとされました。
 
この「寒九の水」で、
寒仕込みの酒を造る所もあります。
 
 

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