うまずたゆまず

コツコツと

寒の水(かんのみず)

f:id:linderabella:20220108111115j:plain

 
「寒の水」(かんのみず)とは、
1月5日前後の「小寒」から
「立春」の前日「節分」までの
寒の内(寒中)」の期間の水のことを言います。
 
一年間で最も寒さが厳しい
寒の内」の水は痺れるほどに冷たく、
どこまでも透徹しています。
 
「寒九の水」
(かんくのみず)
寒の入りから9日目の「寒九」の日に
汲んだ水を「寒九の水」(かんくのみず)
言います。
昔からの言い伝えで、「寒九」の日は
「一年で一番水が澄む日」とされ、
「この日に水を汲むと腐らない」とか、
「寒九の水」を飲めば、
「長寿を助け、服用すれば薬になる」と
言われてきました。
 

www.linderabell.com

 
水が清らかなので美味しいく、
雑菌が繁殖しにくく、物が腐りにくいので
ゆっくりと発酵や熟成をさせるには
丁度良いことから、日本酒・味噌・醤油などを
「寒の水」で仕込んできました。
(「寒仕込み」「寒造り」)
日本では古来より「寒」の時季に
醸造文化が発展して来ました。
 

www.linderabell.com

 
この時期の「寒の水」を利用して仕込むと
薬になるとか、霊力もあるとも言われ、
「寒の水」を汲み置きをしておいて、
薬として飲んだり、寒の水で米を炊いたり、
寒餅(かんもち)を搗くにも、
餅を漬けて保存するのにも使われました。
 

www.linderabell.com

 
他にも、「寒晒粉」「葛粉」を作ったり、
紙漉きや寒糊作り、布を晒すのにも
用いられます。
 

www.linderabell.com