お正月は、大晦日から元日にかけての
行事が主体ですが、ほぼ1月いっぱい続きます。
行事は、元日の1日を中心にする「大正月」と、
15日を中心にする「小正月」とに大別出来、
この「小正月」の前日である14日を
「十四日年越し」(じゅうよっかとしこし) と
言います。
門松を飾っていました。
そして正月の終わりとして
1月14日の夕方をもって門松を外しました。
このことを「松納」(まつおさめ)と言い、
「松上がり」「松倒し」「松下し」「松送り」
「松引」「松直し」「お松払い」などとも
言います。
ところが慶安4(1651)年4月20日に
徳川三代将軍・家光公が亡くなり、
毎月20日が「月命日」となったことで、
徳川幕府の命により、
「松の内は1月7日まで」
と定められたことにより、
前日の1月6日の夜には、
「大晦日」の時と同じように神を祀り、
食事をして年を取るという風習が生まれました。
と言います。
ただこの「松の内は1月7日まで」は
関東地方以外では広まらず、
今でも関西地方では
「小正月」まで門松を飾る所もあります。
年神や祖霊を迎える行事の多い
「大正月」に対して、
「小正月」は豊作祈願などの
農業に関連した行事が中心となることから、
特に農村で大切にされたことから、
「十四日年越し」では、
餅花を作って祝ったり、
団子や前年の初穂を農神に供えし、
家族揃ってお祝いの食膳につきます。
料理の内容は大晦日の献立に準じます。
また昔は14日の夜には、
全ての道具類を清め祭る意味から、
「道具膳」を整えて土蔵の中に供えました。
「道具膳」の内容は、
御飯、野菜の煮物、秋刀魚(さんま)、なます、
数の子、田作りなどでした。