「甲子」は、
「きのえね」「こうぼくのねずみ」
「きのえね」「こうぼくのねずみ」
「こうぼくのね」「こうし」「かっし」
と読みます。
日本人は古来より、
「十干」「十二支」からなる
六十通りの組み合わせを年や月日に当てはめ、
暦としてきました。
暦としてきました。
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「甲子の日」は、十干十二支の組み合わせの
最初であることから、縁起が良いと考えられ、
・長く続けたい事はこの日に始めると良い
・この日から始めた事は良い流れを持ち続く
・この日に行動を起こすと運が良い流れになる
などと言われています。
「十干」の始まりである 「甲」も
「十二支」の始まりである「子」も
同様に種子が芽吹き始める様を表します。
「きのえ」は「木の兄」、
「ね」は植物では「子(実または種)」、
動物では「子=ネズミ」が当てはめられて
考えられます。
「甲子の日」は「甲子待 」「甲子祭」「甲子講」
などとも呼んで、「庚申」と同じように、
江戸時代には盛んに行われていたようです。
この日は、
子の刻(深夜12時)まで起きて、
商売繁盛、五穀豊穣などを
「子」(ね=ねずみ)を使者とする
「大黒天」に祈り、
大豆・黒豆・二股大根など食しました。
また、仏教における「大黒天」は
「大国」に通じるところから
「大国主命」(おおくにぬしのみこと)と解され、
「大国主命が鼠に救われた神話」により、
「甲子の日」を「大黒天様の御縁日」とするに
至りました。
令和6(2024)年の「甲子の日」
1月1日 | 天赦日+一粒万倍日+十二直「建」 陽遁始め |
3月1日 | |
4月30日 | 一粒万倍日 |
6月29日 | 隠遁始め |
8月28日 | 一粒万倍日 |
10月27日 | 十二直「満」 |
+天赦日+一粒万倍日+十二直「建」 陽遁始め |
「大国主命が鼠に救われた神話」
大穴牟遅(オオナムチ)(=大国主命)は、
須佐之男命(スサノオノミコト)の娘、
須勢理毘売(スセリヒメ)に見初められて
恋に落ちた。
しかし大国主命は、このことを知った
須佐之男命から厳しい試練を与えられることになった。
一日目は蛇のいる部屋、
二日目は蜂や百足の部屋に寝せられたが、
二夜とも、姫の機転で難を切り抜けることが
出来た。
三日目には大野の中に射込まれた鳴鏑の矢を
拾って来ることを命ぜられた。
大国主命が矢を拾いに野原に入ると
すぐに火を放たれ、逃げ惑っていると、
鼠が出てきて「内はほらほら、外はすぶすぶ」と言うので、そこを踏むと、地下は空洞になっていて底に落ち込んだ。
そのまま避難すると、火は焼け過ぎていった。
その上、その鼠は鳴鏑の矢をくわえて持って
きてくれた。
こうして大国主命は須佐之男命に矢を渡すことが出来た。鼠に助けられたのである。
その後、大国主命と姫は無事に「根の国」を
脱出して、出雲に新しい国を開いた。