うまずたゆまず

コツコツと

「甲子の日」・・・今日から始めよう!

「甲子」は、
「きのえね」「こうぼくのねずみ」
「こうぼくのね」「こうし」「かっし」
と読みます。
 

f:id:linderabella:20201225131338j:plain

 
日本人は古来より、
「十干」「十二支」からなる
六十通りの組み合わせを年や月日に当てはめ、
暦としてきました。
 
十干
十二支
干支
  1.甲子(こうし  、きのえね)
  2.乙丑(いっちゅう、きのとうし)
  3.丙寅(へいいん 、ひのえとら)
  4.丁卯(ていぼう 、ひのとう)
  5.戊辰(ぼしん  、つちのえたつ)
 :
 :
56.己未(きび   、つちのとひつじ)
57.庚申(こうしん 、かのえさる)
58.辛酉(しんゆう 、かのととり)
59.壬戌(じんじゅつ、みずのえいぬ)
60.癸亥(きがい  、みずのとい)
 
「甲子の日」は、十干十二支の組み合わせの
最初であることから、縁起が良いと考えられ、

・長く続けたい事はこの日に始めると良い

・この日から始めた事は良い流れを持ち続く

・この日に行動を起こすと運が良い流れになる

などと言われています。
 
「十干」の始まりである 「甲」も
「十二支」の始まりである「子」も
同様に種子が芽吹き始める様を表します。
「きのえ」は「木の兄」、
「ね」は植物では「子(実または種)」、
動物では「子=ネズミ」が当てはめられて
考えられます。
 
「甲子の日」は「甲子待きのえねまち」「甲子祭」「甲子講」
などとも呼んで、「庚申」と同じように、
江戸時代には盛んに行われていたようです。
 

www.linderabell.com

 
この日は、
子の刻(深夜12時)まで起きて、
商売繁盛、五穀豊穣などを
「子」(ね=ねずみ)を使者とする
「大黒天」に祈り、
大豆・黒豆・二股大根など食しました。
 
 

f:id:linderabella:20201226102517j:plain

 
また、仏教における「大黒天」は
「大国」に通じるところから
「大国主命」(おおくにぬしのみこと)と解され、
「大国主命が鼠に救われた神話」により、
「甲子の日」を「大黒天様の御縁日」とするに
至りました。
 
 
令和5(2023)年の「甲子の日」
  • 1月 6日 + 天赦日+一粒万倍日+鬼宿
  • 3月 7日 + 大安
  • 5月 6日 + 満月🌕
  • 7月 5日
  • 9月 3日 + 一粒万倍日
  • 11月2日
 
 
 

linderabella.hatenadiary.com

「大国主命が鼠に救われた神話」
 
大穴牟遅(オオナムチ)(=大国主命)は、
須佐之男命(スサノオノミコト)の娘、
須勢理毘売(スセリヒメ)に見初められて恋に落ちた。
しかし、大国主命はこのことを知った須佐之男命から
厳しい試練を与えられることになった。
 
第一日目は蛇のいる部屋、
二日目は蜂や百足の部屋に寝せられたが、
二夜とも姫の機転で難を切り抜けることが出来た。
三日目には大野の中に射込まれた鳴鏑(ナリカブラ)の矢を
拾って来ることを命ぜられた。
大国主命が矢を拾いに野原に入るとすぐに火を放たれ、
逃げ惑っていると、鼠が出てきて
「内はほらほら、外はすぶすぶ」と言うので、
そこを踏むと、地下は空洞になっていてそこに落ち込んだ。
そのまま避難すると、火は焼け過ぎていった。
その上、その鼠は鳴鏑の矢をくわえて持ってきてくれた。
こうして大国主命は須佐之男命に矢を渡すことが出来た。
鼠に助けられたのである。
その後、大国主命と姫は無事に「根の国」を脱出して、
出雲に新しい国を開いた。