一年で一番寒いと言われる「大寒」の頃は、
風邪や体の冷えに気を付けたいこの頃ですね。
昔の人は「寒中のお灸は良く効く」と言い、
「寒灸」(かんきゅう、かんやいと)といって、
お灸をすえて養生したそうです。
一茶の句に
「風の子や裸で逃げる寒の灸」とか
「隠れ家や猫にもすゑる二日灸」があるように、
「寒灸」や「二日灸」などは季語にもなっているので、
江戸時代には、一般的なっていたようです。
因みに「二日灸」は、陰暦の2月2日、8月2日に灸をすえるものです。
東洋医学には、
「夏病冬治」( かびょうとうち )という言葉があります。
これは「夏の病は冬治療する」という意味です。
胃腸の弱い人は特にこの時期、
「天枢」や「三里」と呼ばれるツボにお灸をすれば、
不足している陽の気が補われて、元気が湧いてくるそうです。
また、花粉症や肌荒れなどの春のトラブル防止には
この時季からのお灸対策がとっても有効だそうです。
反対に、
「冬病夏治」( とうびょうかち )という言葉もあります。
これは「冬に現れる症状を夏のうちに治療する」という意味で、
冷え性やむくみ、風邪をひきやすいなど、
冬の寒い時期の不調が気になる人は春夏の過ごし方が大切です。