うまずたゆまず

コツコツと

雑節「入梅」

雑節の「入梅」は、暦の上での梅雨入りの日で、
令和4年の雑節「入梅」は6月11日6時53分になります。
しかし、実際の梅雨入り時期は一定ではなく、
気象庁から「梅雨入り宣言」が出された日となります。
 

f:id:linderabella:20220108181130j:plain

 
 

梅雨入り宣言

昔は、芒種以降の最初の「壬」(みずのえ)の日、
立春から135日目などとされていましたが、
現在は、太陽の黄経が80度に達した日とされています。
暦の上では、この日から「梅雨」ですが、
実際は気象庁の発表する「梅雨入り宣言」が目安となります。
 
 <令和4年の梅雨入り>
地方 令和4年 平年 平年差 令和3年 昨年差
沖縄 5月04日頃 5月10日頃 6日早い 5月05日頃 1日早い
奄美 5月11日頃 5月12日頃 1日早い 5月05日頃 6日早い
九州南部   5月30日頃   5月11日頃  
九州北部   6月04日頃   5月11日頃  
四国   6月05日頃   5月12日頃  
中国   6月06日頃   5月12日頃  
近畿   6月06日頃   6月12日頃  
東海   6月06日頃   6月13日頃  
関東甲信 6月06日頃 6月07日頃 1日早い 6月14日頃 8日早い
北陸   6月11日頃   6月13日頃  
東北南部   6月12日頃   6月19日頃  
東北北部   6月15日頃   6月29日頃  
 ※北海道では梅雨はありません。
 

入梅

旧暦では、
二十四節気の「芒種」の後に来る
「壬」(みずのえ)の日を「入梅」とし、
二十四節気の「小暑」後に来る
「壬」(みずのえ)の日を「梅雨明け」としました。
 

入梅の起源

「入梅」の由来や起源は、はっきりと分かってはいません。
 
梅の実が熟する頃に雨季に入ることから
「入梅」と言われるようになったとか、
この頃は湿度が高く、「黴」(かび)が生えやすいため
「黴雨」(ばいう)が転じて「梅雨」になったとか、
「毎」「日」のように雨が降るので「梅」という字が使われた
・・・・など、色々な説があります。
 
ある説によれば、気象学がまだ発達していなかった頃は、
農作物の出来高をよりよいものにするために
「梅雨」が来る時期の目安を知っておく必要があるため、
江戸時代に暦の上での「入梅」が設けられたのです。
そしてその時期を、
二十四節気「芒種」後最初の「壬」(みずのえ)の日としました。
これは、陰陽五行説で「壬」は「水の気の強い性格」であり、
「水」と縁があるためです。 
 
なお、
「入梅」暦の上での呼び名で、
「梅雨入り」気象条件が揃った際の呼び名です。
 
 

梅レシピを楽しむ

f:id:linderabella:20210610053344j:plain

 
旧暦の梅雨入りの頃は、
梅を収穫して加工する手仕事の時期でもあります。
現在も6月頃になると、スーパーなどには梅の実が並びます。
 
まだ熟さない青梅は、梅酒や梅シロップに。
やや熟した梅は梅酢などに。
そして、完熟の黄梅は、身が軟らかいので梅ジャムは
いかがでしょうか?
 
ただ、生の梅を漬けたり加工をしたりせずに
そのまま食べる時には少し注意が必要です。
青梅には「アミグダリン」という成分が含まれているのですが、
その「アミグダリン」は、
体内にある酵素と反応すると「シアン」という物質に変化をし、
それが中毒症状を起こす原因になってしまうことがあるからです。
めまい、嘔吐、頭痛、下痢などを引き起こしたり、
より強い症状になると、痙攣や呼吸困難などもあるようです。
但し、「アミグダリン」は、青梅の実が熟していったり、
お酒や砂糖、塩などで漬けて加工すると無毒化されますので、
ご安心を!
 
 

カビ対策

北海道や南の島々を除く日本の大部分は、
「温暖湿潤気候(温帯湿潤気候)」に属するため、
元々、年間を通じて湿度が高い日が多いです。
 
気象庁の30年間平均によると、
最も湿度が低い1月は58%であるのに対し、
6月は78%、7月は80%にまで上ります。
 
そこで心配なのが、カビ!!
カビは湿度が60%を超えると徐々に活動し始め、
湿度が上がるにつれてその繁殖スピードは速くなります。
湿度70%の状態が続くと、2〜3ヶ月もすればカビが発生し、
80%を超えると2週間くらいで発生します。
 
カビは見た目の不快さだけではなく、
胞子を吸い込むことで、
「真菌症」と言われる病気を発症してしまうこともあります。 
 
カビが生えやすい場所ごとに、
カビの対策方法や簡単に出来るカビ予防の方法をご紹介します。
 
カビ菌の種類にもよりますが、
カビが繁殖しやすい条件は主に以下の通りです。
 
  1. 70%以上の湿度
    (60%以上から活発に活動、80%以上で一気に繁殖)
  2. 20~30度の気温
    (25~28度が最も生育に最適)
  3. 栄養分
    (食品の食べカス、ホコリ、汚れ、ダニなど)
 これらの3つの条件が揃うと、カビは爆発的に繁殖します。
 
そして、家の中で特にカビが生えやすい場所は
  1. トイレ、浴室、洗面所、キッチンなどの水回り 
  2. クローゼット、押入れなどの収納部      
  3. マットレスや敷布団など、寝具の裏側     
  4. タンスや食器棚、冷蔵庫など重い家具の裏側  
  5. 畳                     
 
これらの場所は共通して、
風通しが悪く、湿度が高くなりやすい場所です。
また、掃除が行き届きにくく、栄養源も豊富である場合が多いため、
カビにとってはパラダイスとも呼べる場所です。
 
カビの繁殖を防ぐためには、
カビの繁殖条件「湿度」「温度」「栄養源」
揃えないようにする必要があります。
 
1.湿度を60%以下に下げよう!
  カビ菌は、湿度が60%以下になると
  ほとんど活動できなくなります。 
  一般的に、
  人間が快適だと感じる湿度は40~60%なので、
  常に快適だと感じるように室内の湿度を調整すれば、
  カビ菌の繁殖も防げます!
  湿度を下げるために最も効果が高いのは、
  「窓を開けて換気をすること」です。
  天気のいい日は積極的に窓を開けて、
  空気を通して湿気をこもらせないようにしましょう。
 
 
2.室温は25度以下を心掛けよう!
  カビ菌の多くは20~30度の気温を好み、
  最も活動が活発になるのは、25度~28度です。
  真夏は25度以下に室温を下げることが難しい日も多いですし、
  無理に冷房を利かせると体調を崩す恐れもあります。
  室温を下げるのはカビ対策に確かに効果的ですが、
  ただ、カビ菌は気温0度~50度までの範囲で
  基本的に活動が可能なのですから、
  室温に対しては余り過敏にならずに、出来る範囲で対応しましょう。
 
 
3.こまめな掃除を
  カビにとっての栄養源をなくすためには、
  こまめに掃除を行うことが大切です。
  一番の栄養源は人間の食料品ですが、
  ホコリや繊維、木材など、
  人間が汚いと思う汚れは
  何でもカビの栄養になると考えた方がいいでしょう。
  よって、室内を快適で清潔な状態にするための掃除をするだけで、
  大きなカビ対策になります。
 

プロが選ぶお掃除7つ道具

  1. 中性洗剤
    ほとんどの汚れはこれで大丈夫です。
    手肌、材質への影響も少ないので安心して使えます。
  2. カビ取り剤
    マスクやゴム手袋も用意しておきましょう。
  3. スポンジ
  4. サッシ用ブラシ
  5. 台所用ラップ
    汚れに洗剤を浸透させるのに便利。
    洗剤をシュッシュッとしたら、ラップをピッタリかけて
    しばらく放置すれば、驚くほど汚れが簡単に落ちます。
  6. ティッシュ
    汚れに洗剤を浸透させて使うのに便利。 細部の汚れに便利。
  7. 麺棒
    細部の汚れに。
 

カビが生えやすい場所の効果的な対策方法

1.トイレ、浴室、洗面所、キッチンなどの水回り
 食品カスや石鹸カス、皮脂汚れなど、
 カビの大好物の宝庫ですから、
 汚れを溜めないように日頃から掃除を心掛けて下さい。
 
2.クローゼット、押入れなどの収納部
  • 定期的に扉を開けて風通しを良くする
  • ぎゅうぎゅうに収納せず、通気性を良くする
  • 下段にすのこを置き、空間を作る
  • 年に数回、衣替えの時期などに掃除をする
  • 市販の除湿剤を置く
 
3.マットレスや敷布団などの寝具
 寝起きはすぐに畳んだりベッドメイキングをせずに、
 出来るだけ外気に触れるように
 広げておいて汗や結露を乾かしてから、
 整えるようにする。
 敷布団やマットレスの上に敷く
 「防水シーツ」も販売されています。
 カビ予防におススメです。
 布団乾燥機の頻繁な使用もカビ予防には効果的です。
 
4.タンスや食器棚、冷蔵庫など重い家具の裏側
 家具は壁にくっつけておかず、
 壁とは10cm以上離すこと。
 窓を開けて換気をすることも、
 家具の裏側のカビ予防には効果大です。
 
5.畳
 イ草は新鮮だと湿気を吸収する力が強いため、
 畳は新しいほどカビが生えやすい傾向にあります。
 対策としては、
 やはり部屋の風通しを良くすることが第一ですが、
 定期的に畳の掃除をすることも大事です。