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二十四節気「芒種」

二十四節気も

今日からは「芒種」になります。

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江戸時代に発行された「暦便覧」(こよみびんらん)には
「芒ある穀るい稼種する時なればなり」
  (のげあるこくるい かしゅするときなればなり)
とあります。
 
「芒」(のげ)とは、
麦や稲などの先端にある針のようなツンツンしたもののことです。
通常、「のぎ」「ぼう」と呼びます。
 
「稼種」(かしゅ)の
「稼」「種を植える」などの意味があり、
「種」「(稲の) 種」のことを指しています。
 
昔から「芒種」の時季は、
この「芒」のある植物の種を蒔いたり、
麦の刈入れや田植えを行う目安とされてきました。
 
現在、実際に「芒」を蒔くのはもう少し早い時期で、
田植えも種まきもほとんど終わっているのですが、
農家が忙しくなってくるのは、実はこの「芒種」の頃からです。
 
一年で一番日が長いとされる 「夏至」が目前のこの時期には、
恵みの雨が降り注ぎ、 植物にとって欠かせない頃です。
植物は、「芒種」で水を蓄え、
「夏至」に太陽を沢山浴びて、成長するのです。
 

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「芒種」は始まりの季節と言えます。
特に「芒種」を迎える日に物事を始めると
縁起が良いとされています。
種を蒔き、その植物が成長していく姿から
縁起が良いと考えられているのです。
歌舞伎や能、狂言など日本の伝統芸能の世界では、
6歳の6月6日の「芒種」に芸事を始めると大成するとされ、
この日を「稽古始め」として大切にしています。
その縁起を担いで、
6月6日は「音楽の日」「楽器の日」「いけばなの日」などが
制定されています。

 
ところで、一足早く梅雨入りする沖縄では、
「小満」から「芒種」の頃が梅雨時期になります。
そのため、沖縄では梅雨のことを
「小満芒種」(すーまんぼーす)と呼んでいます。
 
いよいよ、本格的な梅雨の始まりです。
 

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