うまずたゆまず

コツコツと

薺売(なずなうり)

 

江戸時代には、
「薺売り」(なずなうり) という商売が存在し、
正月七日の「七草用」の菜を、
その前日の六日に売り歩きました。
これは、江戸・京・大坂の三都共に
六日に見られた風習で、
困民や近郊の小農ら市中に出て、
「薺 (なずな)、薺 (なずな)」と呼びながら、
町内を巡り歩いたようです。
一方京阪では、「吉慶のなずな、祝いて
一貫が買うておくれ」と言ったようです。
 
なお「薺売」(なずなうり) と呼ばれたのは、
七草粥の主となる菜が「薺」(なずな) であること
によるようです。
 
 
なお七草を全て揃えるのは難しかったことから
江戸では1~2種でつくり、
「薺売り」(なずなうり) とから「薺」を買い、
小松菜や大根を入れていたとも言われています。