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「恵方巻き」のルール

 
「節分」の日には、その年の「恵方」を向いて
(令和6年は「東北東」)
「恵方巻き」と呼ばれる太巻きを一本丸ごと
食べることが縁起が良いと言われます。
 

「恵方巻」の由来・ルーツ

「恵方巻」の由来・ルーツについては、
様々な説があります。
最も古いのは、戦国時代の武将が、
節分の日に巻き寿司を丸かぶりをして
出陣したところ、戦に勝利したというものです。
 
最も有力な説は、大正初期に、節分の時期に
大阪の花街で「験担ぎ」のために
海苔巻きを恵方に向かって食べたのが始まりと
するものです。
 
平成元(1989)年の「節分」に、
広島県の一部の「セブンイレブン」で、
太巻きに「恵方巻」という名前をつけて
販売をスタートしたことをきっかけとして
知名度がだんだんと上がり、その後は
コンビニだけではなくスーパーやデパートでも
「恵方巻」が販売されるようになりました。
 

「恵方巻」の7種類の具

因みに、「恵方巻」は海苔巻きなら
何でも構わないという訳ではありません。
「恵方巻」は七福神にあやかり、
7種類の具が入った太巻きが望ましいと
されています。
 
かんぴょう
かんぴょうは細くて長いので、
「長寿祈願」「縁結び」
 
しいたけ煮
しいたけ煮の形状が「陣笠」に似ているので
「身を守る」
 
卵焼き・だし巻き卵・伊達巻
卵焼きやだし巻き卵、伊達巻は
黄金色をしていることから「金運上昇」。
伊達巻は巻物に似ているので「知識向上」。
 
穴子・うなぎ
「うなぎのぼり」という夏の風物詩にかけて
穴子やうなぎは、「上昇」や「出世」を
象徴します。
 
桜でんぶ
桜でんぶは鯛や白身魚の身をほぐして作られる春を象徴する「めでたい」桜色をしています。
「幸運」や「成功」などを願います。
 
きゅうり
きゅうりは、日本語の語呂合わせから、
「九の利を得る」という幸運をもたらす
象徴とされています。
 
海老
海老は日本で縁起の良い食材とされており、
豊かさや幸運、長寿を象徴します。
 

恵方巻の「恵方」とは?

 

 
ところで「恵方」(えほう)は毎年変わりますが、
どのように決められているのでしょうか?
 
「恵方」とは、その年の金運や幸福を司る
「歳徳神」(としとくじん)という神様が
いらっしゃる方角のことを言います。
令和6(2024)年の恵方は「東北東」です。
 
「恵方」は年毎に変わり
「その方角を向いて様々なことを行うと、
 万事上手くいきやすい」という
言い伝えがあります。
昔は「恵方巻」の方角だけでなく、
初詣の際や初めてのことを行う時も、
「恵方」を参考にしたそうです。
 
 
その年の「恵方」は、
その年の「十干」(じっかん)が何かで決まります。
 
「十干」は、甲 (きのえ)・乙 (きのと)・丙 (ひのえ)
(ひのと)・戊 (つちのえ)・己 (つちのと)・庚 (かのえ)
(かのと)・壬 (みずのえ)・癸 (みずのと)の10種類で、
それぞれに数字や方角が割り当てられており、
それに基づき「恵方」も決められています。
 
基本「恵方」は、次の通りに決まっています。
・甲・己の年は「東北東」
・乙・庚の年は「西南西」
・丙・辛・戊・癸の年は「南南東」
・丁・壬の年は「北北西」
 
令和6年は「十干」が「甲」の年なので、
「東北東」が恵方ということになります。
 
また「十干」は10の周期で回るので、
西暦の下一桁によっても
「恵方」を知ることもできます。
・西暦の下一桁が「0」か「5」    西南西
・西暦の下一桁が「1」「3」「6」「8」南南東
・西暦の下一桁が「2」「7」     北北西
・西暦の下一桁が「4」「9」     東北東
 
 

恵方巻の食べ方

はたして、縁起を担ぐには、
「恵方を向いて食べる」こと以外にも
いくつかルールがあります。
 
 
恵方巻のルール
  1. 恵方を向いて食べる!
  2. 黙って食べる!
  3. 一気に食べる!
 
 
1.恵方を向いて食べる!
 
その年の歳徳神がいる方角「恵方」を向いて、
食べている間はその方向だけを見ること。
よそ見をしてはいけません。
でないと御利益を得ることが出来ないのだとか。今年、令和6(2024)年の恵方は「東北東」です!
 
 
2.黙って食べる!
 
丸ごと全部食べ終わるまで
黙って食べましょう。
「恵方巻」を食べている途中に話すと
運が逃げてしまうと言う説があります。
 
3.一気に食べる!

 

 
「恵方巻」は「福を巻き込む」という意味が
あります。
一本をガブっと一気にいただきましょう。
途中で休んだりすると、
御利益がなくなってしまうんだそうです。
食べる前に恵方を向いて深呼吸をし、
そのままの方向を向き、一気にガブリ!です。
ご縁や福が途切れたりしないよう、
包丁で切らず、1人1本を食べ切りましょう。
 
 
他にも「目を閉じて食べる」とか、
「笑いながら食べる」という説もあります。