「冬の土用」は「立春」の直前の約18日間で、
令和6(2024)年の「冬の土用」は
1月18日(木)~2月3日(土)に当たります。
寒さの厳しい時期であることから、
「寒土用」(かんどよう)とも言います。
土用の期間は、
土を司る「土公神」(どくしん・どくじん)という
土を司る神様が支配する時期とされ、
土を動かしてはいけないとされてきました。
今でも、土を動かす作業
(柱立て、基礎工事、壁塗り、井戸掘りなど)は
「土用」の期間をはずす方が多いようです。
土用は季節の変わり目ですから、
農作業で体調を崩さないようにとの
戒めもあると思われます。
但し、1年の内1/5(18×4=72)の期間、
これらの作業が出来ないことは
社会生活上問題が多いため、
土公神が天上に行き、地上にいなくなる
「間日」(まび)が設けられていて、
間日の間は土公神が地上を離れるので、
土を動かしても問題ないとされています。
<冬土用の間日>・・・寅・卯・巳の日
令和6(2024)年:1月18日、1月27日、
1月28日、1月30日
1月28日、1月30日
古代Chinaに端を発する自然哲学思想である
「五行思想」(ごぎょうしそう)では、
万物は火・水・木・金・土の5種類の元素からなり、
- 「春」=「木」
- 「夏」=「火」
- 「秋」=「金」
- 「冬」=「水」
が割り当てられ、
それぞれの季節の変わり目には
「土」が割り当てられ、
これを「土用」と言います。
五行 | 木 | 火 | 土 | 金 | 水 |
---|---|---|---|---|---|
五時 | 春 | 夏 | 土用 | 秋 | 冬 |
五臓 | 肝 | 心 | 脾 | 肺 | 腎 |
冬の土用は、「未」(ひつじ)の日に
「ひ」のつくものや
「赤い」ものを食べるといいそうです。
「ヒラメ」「ヒラマサ」「トマト」
などがあります。
「冬の土用」の時期は、
古くは1年の中でも、取り分け”気”が乱れやすい
「表鬼門」の時期と言われ、
免疫力低下によって、インフルエンザなどの
感染病に掛かりやすくなり、
肌荒れや喉風邪などの
乾燥障害が起こりやすい時期でもあります。
また「夏の土用」と同様に、胃腸の疲れから、
食欲不振、消化力の低下、気力の低下などが
出やすい時期でもあります。
消化器官の機能低下は万病の原因。
贅沢なご馳走はほどほどにして、
小食を基本にして胃腸を休めることが、
「冬の土用」の養生の要です。
消化と栄養補給・分配を司る
「脾」の気を高める旬の食べ物としては、
玄米を始めとする「全粒穀物」や
「さつまいも」などがあります。