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コツコツと

梅雨空(つゆぞら)

 

梅雨期の雨雲に覆われた空模様を
「梅雨空」(つゆぞら)と言います。
 
 

梅雨空(つゆぞら)とは

「梅雨空」(つゆぞら)とは、
梅雨時の雨雲に覆われた空模様を言います。
雨や曇りの日が多く、
日差しがほとんどなく、
空全体が黒い雲が低く垂れ込め、
灰色や暗い色をしています。
 
鬱陶しく、蒸し蒸しとして
肌がすぐ汗ばんでしまいます。
「梅雨の空」(つゆのそら)とも言います。
 
梅天(ばいてん)
 
「梅雨の天気」や「梅雨の空模様」という
意味です。
 
五月空(さつきぞら)
「五月空」(さつきぞら)は、
陰暦の五月(現在の六月頃)の
空模様を指します。
この時期は
ちょうど「梅雨」の時期に当たり、
曇り空や雨空が続くことから、
「五月空」は「梅雨空」と
同じように使われることが多いです。
 

梅雨曇(つゆぐもり)

 
梅雨期の曇りがちな天候、
重い雲で覆われたどんよりとした空を
「梅雨曇」(つゆぐもり)と言います。
梅雨時は、雨の途切れた時にも
じっとりと暗い雲が広がり、
昼もなおどんよりと重苦しい雲り空が
続きます。
「五月(皐月)雲」(さつきぐも)とか、
「梅雨雲」(つゆぐも)とも言います。
 

梅雨晴(つゆばれ)

 
「梅雨」の合間の一時的な晴天のことで、
「梅雨晴間」(つゆはれま)とも言います。
 
雨の日が続いた後、一日か二日、
ぽっかり晴れることがあります。
一日の数時間だけ、
太陽が顔を見せることもあります。
およそひと月続く続く「梅雨」の、
中休みの晴天と言う場合もあります。
 


いそいそと溜まったものを洗濯して
洗濯物を干したり、梅干を並べたりと
梅雨の最中の貴重な日差しであり、
気持ちの良いものです。
 
 
「五月晴」も本来は同じ意味ですが、
近頃は新暦の五月の爽やかな晴天の意味で
使われることが多いです。
 
「梅雨明け十日」とは


梅雨明け直後は、
太平洋高気圧の勢力が持続しやすく、
安定した夏の暑い晴天が
十日間程度続くことが多いことから、
昔からよく「梅雨明け十日」と言われました。
 
梅雨が明けるまでの大気は、
上空に水分を多み
広い範囲に災害をもたらすような
大雨を降らせますが、
「太平洋高気圧」の張り出しにより
「梅雨前線」が本州の北の方へ押され、
北緯40度線付近まで来ると
それより北に押しやる力は無く
「梅雨前線」は衰弱します。
このように気団が入れ替わると梅雨が明け、
空気中の水分が少なく乾燥している
「太平洋高気圧」に覆われた日本付近は
晴天が維持される のです。
 
 
またこの頃は、瀬戸内では
高気圧の中で規模の大きな風の流れがなく、
夕方から夜にかけて「風死す」と言われる
「夕凪」(ゆうなぎ)から
夜間にかけて続く無風状態は
瀬戸内の風物詩です。
その年の最高気温は大部分が
「梅雨明け十日」プラス数日間の間に
記録するなど、
連続的な暑さの続く期間です。
 

空梅雨(からづゆ)

「梅雨」に入っても、
雨がほとんど降らない、
また雨量が少ない梅雨ことを
「空梅雨」(からづゆ)と言います。
「涸梅雨」(かれづゆ)、「旱梅雨」(ひでりづゆ)
「照り梅雨」(てりつゆ) とも言います。
 
通常ならば、
日本列島の南方沖に留まるはずの
「梅雨前線」が
遥か南で止まってしまったり、
早めに北上して雨をもたらさずに
夏になってしまったりするのが原因です。
 
田植の後に「空梅雨」が続くと、
昔は「旱魃」(かんばつ)を恐れて
「雨乞い」(あまごい)「祈雨」(きう) を行いました。
そしてその結果降った雨を
「喜雨」(きう) とか「慈雨」(じう) と言いました。