うまずたゆまず

コツコツと

お盆の日程

f:id:linderabella:20200815070121j:plain

 
お盆は、祖先の霊(祖霊)をお迎えして、
もてなし、お送りする行事です。
お盆のためにどのような準備をし、
どのように過ごしたらよいのでしょうか。
お盆の準備やお墓参りを計画されている方は、
早い段階からお盆の期間をチェックして
おくことをおすすめします。
今年、令和5(2023)年のお盆期間が
いつからいつまでなのか、
お盆は地域によって様々な風習がありますが、
一般的な例をご紹介します。
 
 

お盆の日程

新   盆(7月13日~16日)
東京の都市部(多摩地区を除く)や、
石川県金沢市の旧市街地、
静岡市、函館市などでは、
新暦の7月(新盆)にお盆を迎えます。
令和5(2023)年は7月13日~16日の4日間
です。
13日の「盆の入り」には「迎え火」を、
16日の「盆明け」には「送り火」を
それぞれ焚きます。
 
月遅れの盆(8月13日~16日)
それ以外の地域では、
新暦の8月にお盆を迎えます。
期間は毎年変わらず、
8月13日~16日の4日間で、
新暦の7月に迎えるお盆に対して
ちょうど1ヵ月の遅れがあることから、
「月遅れの盆」とも呼ばれています。
新暦の7月に行われるお盆同様、
13日に「迎え火」、16日に「送り火」を
するのが慣わしです。
「月遅れの盆」にお盆を行う人は
全体の9割と大多数に上っているため、
「お盆」というと、一般的に
8月13日~16日を指す場合が多いです。
 
多くの地域がこの「旧盆」を選んだ理由には様々な説がありますが、
新暦に移行すると「農繁期に当たる」
「梅雨が明け切っていない」
「東京と地方でお盆の時期がズレることで、
 親族が集まりやすく、定着しやすかった」
などの理由があったようです。
 
沖縄地方のお盆期間
(8月28日~30日)
沖縄地方では、新暦が採用された現在でも、
旧暦に基づいてお盆の行事を行います。
旧暦は月の満ち欠けによって
暦を決めているため、
旧暦の7月13日~15日を新暦に直すと、
その年によって日程は大きくズレてきます。
 
令和05(2023)年 8月28日~8月30日
令和06(2024)年 8月16日~8月18日
令和07(2025)年 9月04日~9月06日
令和08(2026)年 8月25日~8月27日
令和09(2027)年 8月14日~8月16日
令和10(2028)年 9月01日~9月03日
令和11(2029)年 8月22日~8月24日
令和12(2030)年 8月11日~8月13日
 
1日目(ウンケー)は、
祖先(ウヤファーフジ)の霊をお迎えします。
2日目(ナカビ、ナカヌヒ)は、
親戚の家に挨拶回りをします。
3日目(ウークイ)はお盆で最も重要な日で、
祖先をあの世へお見送りする儀式をします。
 

釜蓋朔日(かまぶたついたち)

お盆の行われる月(7月または8月)の1日は、
地獄の釜の蓋が開く日ということで、
釜蓋朔日(かまぶたついたち)と言います。
そしてこの日を境に「盆入り」と考え、
準備をしていく日としています。
 
具体的には、
お墓から家までの「盆路ぼんみち」の草刈りをし、
「お墓」や「仏壇」の掃除をして、
「盆提灯」などの用意をし始めます。
 

www.linderabell.com

 

お盆の準備

七日盆(なぬかぼん)
7日を盆行事の初日として、
「お盆」に向けて準備に入る日のことを
七日盆(なぬかぼん)と言います。
この日には、お墓や仏壇の掃除、井戸替え、
女の髪洗いなどを行ないます。
 

www.linderabell.com

 
棚 幡(たなばた)

そもそも「七夕(たなばた)とは
お盆」行事の一環でもあり、
御先祖様を迎えるために「精霊棚」や「棚幡」を
設置するのが7日の夕方であったことから、
七日の夕で「七夕」と書いて「たなばた」と
発音するようになったと言われています。
 

www.linderabell.com

 
盆飾り(ぼんかざり)
精霊棚の設置(7/13 の朝まで)

精霊棚(しょうりょうだな)とは、
お盆の時期にあの世から戻って来る
御先祖様の霊が滞在するとされている
専用の棚のことで「盆棚」(ぼんだな)とも言います。
 
普通は仏壇の前に小机(経机) を置き、
まずは上に「マコモのござ」、
もしくは敷物を敷きます。
この「マコモのござ」の上に
様々な飾りなどを飾っていきます。
 

www.linderabell.com

 
盆 市(ぼんいち)

12日には、お花・お供え物・
ロウソクや線香といった、お盆に必要な物を
「盆市」(ぼんいち)などで揃えます。
新盆では「白提灯」(ちょうちん)
玄関に飾らなくてはならないので、
忘れずに用意しておきましょう。
 
草 市(くさいち)
7月12日夜から翌朝にかけて、
お盆に仏に供える草花や麻幹おがらむしろなど
お盆の種々の品を売る市が開かれました。
今でも「草市」が開かれていて、
通りの両側には、道具を売る露店の他、
様々な店が軒を連ね、
昔懐かしい縁日も楽しむことが出来ます。

www.linderabell.com

 
盆花迎え(ぼんはなむかえ)

「盆花」(ぼんばな)とは、
お盆に「精霊棚」に飾る花で、
その季節にその土地で咲く花が
これに当たります。
 
山百合(やまゆり)や鬼灯(ほおずき)
(しきみ)や撫子(なでしこ)
ところによっては、
女郎花や桔梗、萩などの秋の花も
この「盆花」に加わります。

精霊は「盆花」に乗ってやってくるため、
お盆の最初の日であるこの日の朝に、
こうした花を山に出かけて摘んでくるのだ
そうです。 
 

www.linderabell.com

 

迎え火 
(7/13 夕方)(8/13 夕方)

 
7月13日(8月13日)の夕方になったら、
御先祖様をお迎えするため、
お墓参りに行くのが一般的です。
 

 
家の門や玄関の前などでは、
素焼きの皿や耐熱性の皿の上で
「麻幹」(おがら)という
麻の茎を乾燥させたものを燃やします。
迎え火」はご先祖様が迷わないように
するための道標(みちしるべ)です。
同じく目印として、
玄関先に「盆提灯」を吊るすこともあります。
 

www.linderabell.com

 

盆の中日
(7/14、15)(8/14、15)

 
御先祖様をお迎えしてからは、
灯明を絶やさず、朝昼晩3回、
精霊棚にご飯と水をお供えします。
  • 13日には餡子付きの「お迎え団子」
  • 14日には「おはぎ」
  • 15日には「素麺(そうめん)
  • 16日には餡子なしの「送り団子」
を供えることが多いようです。
 

 
それから、家族揃ってお墓参りに行きます。
『迎えは早く、送りは遅く』と
一般には言われています。
 
和尚さんを自宅に招いて、
読経をしてもらってご先祖様を供養します。
 

 
この頃に行われる「盆踊り」は、
地獄の責め苦を免れた者達の
喜びの踊りだそうです。
古くから「農繁期の労をねぎらう」、
「地域の親睦を深める」、
「男女の出会いの場」として
「盆踊り」が機能してきました。
 

送り火 
(7/16 夕方)(8/16 夕方)

f:id:linderabella:20200816063157j:plain

 
御先祖様を再びあの世へと送り出しますために
迎え火」をしたのと同じ場所で
送り火」を焚いて、
御先祖様の帰り道を明るく照らします。
京都の夏の風物詩である「五山送り火」も、
御先祖様が迷わないようにと始められた
風習です。
 

www.linderabell.com

 
海や川で行われる「灯籠流し」や「精霊流し」も「お盆」の風習の一つです。

 
夏に全国各地で行われる「花火大会」も、
元々「送り火」の行事から始まったとされる
ものも少なくありません。
 

www.linderabell.com