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日本古来の民俗信仰「棚機」(たなばた)

日本の「七夕まつり」は、
農を主体とした日本古来の民俗信仰
「棚機」(たなばた)を母体としながら、
複雑な合成過程を経てきたものです。
 
 

日本古来の民俗信仰「棚機」(たなばた)

 
日本では、Chinaから技芸上達を願う
「乞巧奠」(きっこうでん)という星祭の行事が伝わる以前から、7月7日には日本独自の行事「棚機」(たなばた)が行われていました。
 
「棚機」(たなばた)とは、古代日本における
穢れ(けがれ)を清める「禊ぎ」(みそぎ)の行事で、
主に農村部で盛んに行われていたと言われて
います。
 
 
毎年、稲の開花時期に合わせて、
「棚機(津)女」(たなばたつめ)
呼ばれる乙女が選ばれて、
沼や川や海の清らかな水辺に小屋を建てて
「棚機(津)女」達はその中に籠って、
神様に供える着物を「棚機」で
心をこめて織りました。
 
そして織り上がった「御衣」を棚に供え、
神様を迎えて、秋の豊作を祈り、
村の人々の穢れを清めました。
 
これが農耕文化とともに行われていた
神事の「棚機」です。
 
やがて日本に仏教が伝えられると、
「棚機」(たなばた)は
「お盆」を迎える準備のための行事として
旧暦7月7日に行われるようになりました。