「春分」は二十四節気のひとつで、
昼と夜の長さがほぼ同じになり、
この日を境に昼間の時間が長くなっていきます。
地球の赤道を延長した天の「赤道」と
太陽の通り道の「黄道」が
ちょうど交差したところが「黄径0度」。
「春分」とは、
太陽がちょうど「黄径0度」(春分点)に到達した瞬間のことを言います。
太陽が真東から昇って真西に沈み、
昼と夜の長さがほぼ同じになります。
この日から「夏至」まで
昼がだんだん長くなり、夜が短くなります。
ヨーロッパなどでは、
「春分」をもって春の始まりとしています。
桜の開花情報が聞かれるのもこの頃からで、
いよいよ本格的な春の到来です。
春分以降は「暑さも寒さも彼岸まで」という
言葉があるように、
寒気もようやく和らぎ、
春らしく暖かな日が多くなります。
とは言え、
「花冷え」や「寒の戻り」があるので、
油断は禁物です。
彼岸過ぎまで七雪
「暑さも寒さも彼岸まで」の
対義語に相当することわざに、
「彼岸過ぎまで七雪」(ひがんすぎまでななゆき)
というのがあります。
「春の彼岸が過ぎても、雪が度々降る」
という意味です。
「彼岸過ぎても七はだれ」と
言い換えることも出来ます。
「はだれ」とは、
「うすく積もった雪」や「はらはらと降る雪」のことです。
寒さの果ても涅槃まで
「寒さの果ても涅槃まで」という
ことわざもあります。
「寒さも、陰暦の2月15日に当たる
『涅槃会』(ねはんえ)を過ぎると和らぐ」
という意味です。
「涅槃会」(ねはんえ)とは、
仏教の開祖である釈迦牟尼(しゃかむに)が
入滅(にゅうめつ)した忌日(きにち)に行う
法会のことです。