『暦便覧』(こよみびんらん)
「陰陽の中分となれば也」
暑い日は減り、代わりに冷気を感ずる日が
増えてきました。
昼と夜の長さがほぼ同じになることで、
この日は「秋彼岸」の中日でもあります。
「秋の七草」が咲き揃う頃であります。
「秋分」(しゅうぶん)とは
二十四節気のひとつ「秋分」は、
暦の上では秋の中間に当たり、
太陽が真東から昇って真西に沈み、
昼夜の長さがほぼ同じになる頃です。
この日を境に
夜の時間が長くなっていきます。
暑さ寒さも彼岸まで
「暑さ寒さも彼岸まで」とは、
夏の暑さも冬の寒さも
春秋の彼岸を境に和らぐという意味の、
季節の変転を表すことわざです。
昼と夜の長さが同じだからといっても、
「春分」と「秋分」の気候が
全く同じになる訳ではありません。
暑さの名残りで、「秋分」の方が
10度以上も気温が高いのですが、
厳しい暑さや寒さにも目処がつく頃なので、
「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるようになり、
慣用句として定着していきました。
「彼岸を過ぎれば、過ごしやすくなる」
というこの慣用句は、意味が転じて
「我慢していれば、辛い日々にも終わりが来る」
という意味のことわざとしても使われるように
なりました。
厳しい暑さや寒さは、
とても辛く感じられるものです。
同じく、上手くいかないことがあったり、
不遇な出来事などが起こったりすると、
気持ちは深く沈んでしまいます。
「どんなに辛いことや厳しい状況も、
やがては終わりが来て
乗り越えることが出来る。
だから諦めずに耐えよ」
という希望を表しているのです。
色々な秋
気温も下がり始め、過ごしやすい気候の秋。
イベントが盛りだくさん!
日照時間が短くなり、
夜の時間が長くなる「秋の夜長」は、
本を読み耽ったり、趣味に没頭したりするのに
最適な期間。
他にも「秋」と言えば、
「読書の秋」「芸術の秋」「物思う秋」
「睡眠の秋」「スポーツの秋」「紅葉の秋」
「行楽の秋」「旅行の秋」「実りの秋」
「味覚の秋」「食欲の秋」・・・・と
色々な秋があります。
秋を大いに愉しみましょう。
お彼岸
太陽が「極楽浄土」があるという真西に沈み、
先祖と通じ合える日とされていることから、
「秋分の日」を中心とした前後3日の一週間には
「お墓参り」をする習慣があります。
更に、春の種まき、秋の収穫とも結び付いて、
自然に対する感謝や祈りが
ご先祖様に感謝する気持ちにも繋がって、
大切な行事となりました。
「秋分」の初日である「秋分の日」は
「国民の祝日」にもなっていて、
「祖先を敬い、亡くなった人を偲ぶ日」と
されています。
お彼岸の中日(ちゅうにち)でもあるので、
お墓参りに行って
先祖を供養してはいかがでしょうか。
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秋の七草
日中の暑さも和らぎ始め、秋の気配も深まり、
野には、「秋の七草」が咲き誇ります。
野には、「秋の七草」が咲き誇ります。
- 桔梗 (ききょう)
- 撫子 (なでしこ)
- 薄 (すすき)
- 萩 (はぎ)
- 葛 (くず)
- 藤袴 (ふじばかま)
- 女郎花(おみなえし)
新・秋の七草
- 雁来紅 (がんらいこう)
- コスモス
- 曼珠沙華 (まんじゅしゃげ)
- 赤のまんま(犬蓼;いぬたで)
- 菊 (きく)
- おしろい花
- 秋海棠 (しゅうかいどう)
稲刈り
いよいよ実りの季節です。
一般的に稲の収穫時期は9月〜10月頃で、
この頃に「稲刈り」をする地域が多いようです。
この時期には、
その年の稲が無事に収穫されたことを祝い、
来年も豊作であることを祈願する
「秋祭り」なども各地で行われます。
二十四節気「秋分」の七十二候
初候「雷乃収声」
(かみなりすなわちこえをおさむ)
春から夏にかけて鳴り響いた雷が
収まる頃となりました。
春分の末候「雷乃発声」
(かみなりすなわちこえをはっす) と
対になっている七十二候です。
次候「蟄虫坏戸」
(むしかくれてとをとざす)
寒さを覚えた虫達が
地中に姿を隠す頃となりました。
春分前の「蟄虫啓戸」(すごもりむしとをひらく) と
対になっている七十二候です。
末候「水始涸」
(みずはじめてかる)
田んぼの水を抜き、
稲刈りの準備をする頃となりました。
既に稲刈りを終え、
美味しいお米になるまであともう少し!
という地域も多いのではないでしょうか?