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コツコツと

お彼岸

暑さ寒さも彼岸まで・・・。
春分の日」と「秋分の日」は昼夜の長さがほぼ等しく、
気候の変わり目でもあり、
この頃になると、冬の寒さも夏の暑さも薄れて、
過ごしやすい気候になっています。
 
 

お彼岸とは

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お彼岸の期間

「お彼岸」は、
春分の日」と「秋分の日」を中日(ちゅうにち)として、
前後3日間、合計7日間が「お彼岸の期間」とされています。
 
なぜこの日なのかというと、
春分・秋分の日は太陽が真東から昇り、真西に沈む、
すなわち昼と夜の長さが等しくなります。
この状態が、
仏教の中道(ちゅうどう)=「どちらにも片寄らない」という教えに
合致しているからです。
 
なお、単に「彼岸」と呼ぶ時は、「春の彼岸」を指します。
 
 
春分の日」と「秋分の日」はいずれも「国民の祝日」で、
毎年2月に開催される閣議によって翌年の日程が決められています。
 
令和5(2023)年「お彼岸」の日程
お彼岸の初日を「彼岸入り」(ひがんいり)
真ん中の日を「中日」(ちゅうにち)
最終日を「彼岸明け」(ひがんあけ)と呼びます。
お彼岸が全部で7日間設けられているのは、
「中日」はご先祖様の供養に徹し、
その他の前後3日間を使って「六波羅蜜」の6つの修行を
毎日1つずつ実践するためとも言われています。
 
春分の日」と「秋分の日」は、どちらも「国民の祝日」です。
毎年太陽の動きに合わせて国立天文台が定めており、
前年の2月1日に政府が発表することで正式に決定します。
 
春の彼岸
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  • 彼岸入り    :3月18日(土)
  • 中日(春分の日):3月21日(火・祝)
  • 彼岸明け    :3月24日(金)
 
秋の彼岸
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  • 彼岸入り    :9月20日(水)
  • 中日(秋分の日):9月23日(土・祝)
  • 彼岸明け    :9月26日(火)
 
 

法律上の定義

お彼岸の中日である「春分の日」、「秋分の日」は
「国民の祝日」です。
昭和23(1948)年に公布された
「国民の祝日に関する法律」の第2条によると、
春分の日」は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日、
秋分の日」は「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」日と
定義されています。
 

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お彼岸の意味

 
「お彼岸」は、
自然やご先祖様に感謝を捧げる仏教の伝統行事です。
「彼岸」は、
元々サンスクリット語の「パーラミター(波羅蜜)」が語源で、
漢訳「到彼岸」の略だと言われています。
文字通り「彼岸」に至ることを意味します。
 
仏教においては、
煩悩と迷いの世界である「此岸」にいる者が
六波羅蜜」の修業を修することで、
「彼岸(悟りの世界)」へ到達することが出来ると言われています。
 

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このように「パーラミター」は仏教用語なのですが、
仏教のルーツであるインドやChinaに
「お彼岸」という行事はありません。
 
仏教を開いたお釈迦様は、
そもそも霊魂の存在を認めていません。
人は死後49日で
別の存在に生まれ変わる(輪廻転生)か、
輪廻転生の世界から解脱するか、
いずれかの道に進むというのです。
 
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ですから、ご先祖があの世にとどまり、
お盆やお彼岸の時期になるとこの世にやってくるというのは、
お釈迦様本来の教えではなく、
仏教が伝わる以前から存在していた、
日本に古くから根付いていた
「日願(ひがん)信仰」や「祖先崇拝」の名残りです。
古来より農作が盛んであった日本では、
作物を育てる太陽と私達を守って下さる
祖先神への感謝を基本とした
「太陽信仰」が定着しており、
この信仰は「日願」(ひがん)とも呼ばれて
いました。
 
仏教の彼岸の考えが複雑に絡み合った結果、
真西に沈む太陽を見ながら、
西の果てにあるという「極楽浄土」に住む祖先に
想いをはせて供養したというのが
お彼岸の時にお墓参りをするもとになったと
言われています。
 

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