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春一番

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「春一番」は、
冬から春へ季節が変わる時に初めて吹く、
立春」を過ぎて最初に吹く、温かく強い南風のことを言います。
春の訪れるを告げてくれる風物詩です。
 
気象庁では「春一番」の定義を、
立春」(2/4頃)から「春分」(3/21頃)までの間に、
日本海で低気圧が発達し、
広い範囲(地方予報区くらい)で初めて吹く、
暖かく(前日より昇温)、(やや)強い南よりの風(8m/s以上)
としています。
北日本と沖縄を除く、地域で発表されます。
  • 九州南部 : 8m/s
  • 九州北部 : 7m/s
  • 四  国 :10m/s
  • 中  国 :10m/s
  • 近  畿 : 8m/s
  • 東  海 : 8m/s
  • 北  陸 :10m/s
  • 関  東 : 8m/s
 
 
関東地方では令和3(2021)年は「2月4日(木)」、
令和4(2022)年は「3月5日(土)」に「春一番」が吹いたと
気象庁により発表されました。
昨年に比べて、18日早い発表でした。
これまで関東地方で最も早く春一番の発表があったのは、
昭和63(1988)年の2月5日なので、
過去最も早い記録を更新したことになります。
 
今年、令和4(2022)年は、2月4日の「立春」の日は、
日本列島の上空には平地でも雪を降らせるような寒気が
徐々に南下することが予想されていて、
その後は更に冬型の気圧配置が強まって、
この寒気が日本列島をすっぽりと覆うそうです。
 

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江戸後期の安政6(1859)年2月13日、
長崎県壱岐郡郷ノ浦町の漁師は
出漁中に、強風によって転覆し、
53人の死者を出してと言われています。
 
「春一番」は
春の訪れを感じさせてくれる響きではあるものの、
実は急激に発達する低気圧をお知らせする、
防災上非常に重要な表現なのです。
当時、漁師の間で「春一」と呼んでいたものが
その後「春一番」と呼ばれるようになったようです。
海上は大シケで海難事故が発生し、
空のダイヤも乱れ警戒を要する風でもあります。
 
「春一番」が吹くと季節外れの暖かさとなりますが、
低気圧の通過後は冬型の気圧配置となり、
日本海側では雪や雨、各地の気温もその時期らしい寒さに戻り、
日ごとの気温差が大きくなります。
 
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