「大福餅」や「白玉団子」など、
もちもちとしたお菓子を作るのに
使われる「白玉粉」は、
「寒中」に沈殿作業を繰り返して乾燥させるため、
別名「寒晒し」または「寒晒粉」(かんざらしこ) と
言います。
「寒晒粉」の原料は「糯米」(もちごめ)です。
糯米を精白・水洗いした後、
石臼で水ごとすり潰して粉にし、
「寒の水」に浸けて洗って水を切り、
きめ細かな沈殿物のみを絞り採って、
それを「寒風」に晒して天日乾燥させて
作ります。
脂肪分が減って粒子が細かくなることから、
冷やしても固くなりづらくもちもちで、
滑らかな食感と独特のマイルドな味に
なります。
長崎県島原市では、
「島原の湧水」で冷やした白玉団子に
蜂蜜、砂糖などで作った特製の蜜をかけた
白玉スイーツを「かんざらし」と呼んでいます。
因みに「もち粉」は、
「糯米」(もちごめ)を精白・水洗いし、
粉にしてから乾燥させたもので、
求肥の材料になるので、
「求肥粉」(ぎゅうひこ)とも言われます。
また似たような粉に「上新粉」がありますが、
「上新粉」は「うるち米」を精白・水洗いし、
乾燥させてから粉にしたものです。
「上新粉」は「うるち米」なので粘りはなく、
歯切れのよい食感が特徴で、
「団子」「草餅」「柏餅」「ういろう」などに
使われます。