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コツコツと

草萌(くさもえ)

 
草の芽が出始めること、
春になって草が一斉に芽を出すことを
「草萌」(くさもえ)と言います。
 

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下萌(したもえ)

 
「下萌」も「草萌」と同じ意味で、
早春、大地から草の芽が萌え出ることを
言います。
 
「下萌」も「草萌」の違いはと言えば、
「下萌」(したもえ)は、
地中から僅かに草の芽が生えてくる様子を表し、
「草萌」(くさもえ)は、
更に地上に緑が広がってゆく様子を表した
言葉です。
 
冬枯れ一色だったそこここから、
野にも庭にも、
垣根や道の傍らや岩の狭間など、
思いがけない所に萌え出た
草の芽を見ることが出来ます。
 
一斉に頭をもたげてくる
若芽の淡い緑の姿を見ていると、
如何にも待ち焦がれた春が来たという
感が深くなります。
 
ところで「下萌」の「下」は、
「枯草の下」のことですから、
この草の芽は、去年の枯草に隠れるように
生え出てきたものです。
 

草青む(くさあおむ)

 
春になって、草が青々と
地上に萌え出てくることを
「草青む」(くさあおむ)と言います。
 
なお「草青む」のは、
「下萌」の時期よりやや日数を経て、
草の青さが目に染みるような輝きを見せる頃になります。
つまり、春に芽生えた始めた
「下萌」が伸びるに従って、
地を緑に染めていくことを「草青む」と
言うのです。
 
 
「摘み草」などが始まるのもこの頃で、
土手や岸辺に伸び始めた草が
風に吹かれている様は、
如何にも春らしいですね。
 

駒返る草(こまがえるくさ)

冬の間、枯れていたように
見えていた草(古草)が、
春になって、再び青々と蘇って来ることを
「駒返る草」(こまがえるくさ)と言います。
枯草の下から新たに草が萌え出る
「下萌」とは違います。
 
 
「駒返る」(こまがえる)とは、
年老いた者が再び若返るということで、
人だけでなく、衰えていた草も
春になるとまるで若返ったように蘇るのです。
 
   
 

草の芽(くさのめ)

 
何の草かは分かりませんが、
芽生えの形が「下萌」(したもえ)よりも
はっきりしてきた草の芽を言います。
 
なお、朝顔、桔梗、芍薬、牡丹、薔薇、
紫陽花、渓蓀(けいそん)などの
名のある特定の植物の芽を表す際は、
「桔梗の芽」「芍薬の芽」「菖蒲の芽」などと言い、
更にそしてこれら名のある草の芽を一括して、
「名草の芽」と呼びます。
 

ものの芽

 
特定の木や草の芽ではなく、
木の芽も草の芽もひっくるめて、
春になって芽吹き萌え出る色々な芽の総称を
何の芽かはっきりしない気持ちも含めて、
「ものの芽」と言います。
どちらかと言えば、草花や野菜の芽に使うことが多い。
 

木の芽(このめ)

 
あらゆる樹木の芽を言います。
 
 
なお「きのめ」とも読みますが、
俳句の場合は「きのめ」と読むと
「山椒」を指します。
 

木の芽時(このめどき)

 
春先の2~3月の木々が新芽を出す頃を
「木の芽時」(このめどき)と言います。
この「木の芽時」は、木々が華やぎ、
新たなものを生み出すパワーが出て来る
時季と言えます。
 
 
それと同時に、昔から
「木の芽が出る頃に病人が出る」などと言われ、
天候や気圧、気温が変わりやすく不安定なため、
自律神経のバランスが乱れて
体調不良を起こしやすいとも言われてます。
加えて社会的な変化も目白押しです。
住環境が変化する人も少なくありません。
 
 
意識的に「手抜き」をして、
副交感神経を優位にさせるために
リラックスする時間を増やすようにしましょう。
 
 
またリラックスするために、
「木の芽」そのものに
目を向けるのもいいのではないでしょうか。