「そうもくめばえいずる」
と読みます。
草木が芽生え始める頃という意味です。
冬の間に蓄えていた生命の息吹が
外へ現れて出て来て、木の芽は綻び、
地面からは草の芽が一斉に顔を出します。
「萠動」とは草木が芽吹くことで、
物事の起こる兆候が現れるいう意味です。
この3月から4月にかけての時期は、
小さな緑の花が咲いたように木々が華やぎ、
虫達が冬を終え、動き出す季節です。
そんな喜ばしいこの時期であるのに反して、
「木の芽が出る頃には病人が出る」と
昔から言われ、
「身体的・精神的に一番バランスを崩しやすい
時期なので注意しなければならない」
とも言われています。
ずっと低かった気温が急激に温かくなったり、そうかと思えば寒くなってみたり、
また「菜種梅雨」(なたねづゆ)とか
「春雨」といった言葉があるように、
気圧が不安定になって雨が降る日も多くなり、
冬と比べて天気も変化しやすくなります。
そのためこの時期には、日本人の誰もが
自律神経系が疲労しやすい状態になるのです。
加えてこの季節は、
社会的な変化も目白押しです。
卒業、入学、就職、昇進、引越しなどといった
大きく環境の変化をもたらすような
イベントがあるため、負担が増えて、
心の不調に繋がってしまうのです。
こういった時は「交感神経系」ばかりが
活性化していますので、
意識的に「副交感神経系」を
活性化させてあげると良いそうです。
睡眠時間を普段より多くしたり、
休日は予定を入れずに出来るだけ
自分の心の向くままにゆったり過ごすことを
意識して増やすようにするのが
おススメだそうです。
また、春は新年度だからとか、
昇進したからといった理由で、
新しい事を始めたり、
ダイエットや禁煙にトライしたりなど、
新たな活動やルールをスタートさせずに、
まずは「春の変化」が一段落してから、
こうした新たな活動を起こすように
心掛けたらいかがでしょうか。