「すごもりのむしとをひらく」
と読みます。
春の日差しの温もりを感じて、
戸を啓いて外に顔を出すかのように、
土中で冬ごもりをしていた虫達を始め、
カエルやヘビ、トカゲなど、
様々な生き物が姿を見せてくれる頃です。
二十四節気「秋分」の
次候「蟄虫坏戸」(むしかくれて とをふさぐ)と
対の関係になっており、
秋が深まる中で冬支度をして、
地中に入口の戸を塞いで
姿を隠して冬ごもりをしていた生き物達が、
この時季、半年近い月日を経て、
再び活発に活動を始めるということであり、
長かった冬の終わりを実感する内容の時候です。
この頃は日も暖かくなり、
農作業を始めるのに相応しい頃となります。
その反面、周りの環境の変化に
心が疲れやすい時でもあります。
気温が低い冬は「交感神経」が優位で、
春になって暖かくなってくると
「副交感神経」が優位になります。
春は昼夜の寒暖差が大きく、
自律神経も不安定になりやすく、
体調を崩しやすい季節です。
また春は、日照時間が短い冬と
日照時間が長い夏の移行期間に当たるため、
体内時計が「時差ボケ」のような状態になり、
眠気を感じやすくなったり、
体のだるさを感じたり、
疲れが取れなかったりする症状が
現れやすくもなります。
体内リズムを春の時間に合わせましょう。
朝はスッキリとした目覚め、
日中は活動的な行動、
夜は深く眠る・・・という風に
メリハリのある生活を送るようにしましょう。
軽い運動や入浴で汗をかいたりすることで、
リフレッシュしましょう。
セロリやみつば、ミントなどの
香りのある野菜や柑橘類を食事に取り入れ、
「気」の巡りを良くしましょう。