うまずたゆまず

コツコツと

真菰馬、七夕馬、迎馬、草刈馬

 
「七夕」は、毎年7月7日の夜に、
願い事を書いた色とりどりの短冊や飾りを
笹の葉に吊るして星に祈る習慣ですが、
日本には元々、
「棚機津女」(たなばたつめ) の伝説や、
農作物の豊作祈願や先祖を迎えるという
「祖霊信仰」による習慣があり、
今でも数多く残っています。
 
 
関東から東北地方の南部にかけて。
七夕の日に真菰の葉や藁で馬を作り、
七夕の笹に吊るしたり、
七夕の竹に渡した横木の両端に載せて置く
習慣が多く残っています。
 
「真菰」(まこも)
 
 
『古事記』や『日本書紀』に登場するほど
古来より「神が宿る草」として、
日本全国の神社などで神事に用いられてきた
イネ科の植物です。
 
七夕様の乗る馬とも、
農耕馬の安全を祈るためのものとも、
穀物の豊作祈願のためとも言われ、
「真菰馬」「七夕馬」「草刈馬」の名が
あります。
むしろ、お盆の前の精霊迎えのためのもので、
盆の茄子や瓜の牛馬と
同様の意味を持つとも考えられ、
「迎馬」とも言われています。