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小晦日(こつごもり)

一年の最後の日12月31日は
「大晦日」(おおみそか)ですが、
その前日の12月30日を「小晦日」と言います。
なお「小晦日」は
「しょうみそか」や「こみそか」とは読まずに、
「こつごもり」と読みます。
 

 
「つごもり」は「月隠」(つきごもり)
転化した言葉だと考えられています。
日本では以前、暦として
月の満ち欠けの周期をもとにした
「太陰太陽暦」が用いられていました。
「太陰太陽暦」では、新月を1日とし、
そこから「月が隠れる」までを
ひと月(約29.5日)とするカレンダーです。
 
「太陰太陽暦」では、「新月」(月齢0日)は
月が隠れている状態になりますが、
月末に当たる「月齢29日」辺りも
「月の隠れている=月隠(つきごもり)の日」に
当たります。
このことから、月末を「晦日」(つごもり)
呼ぶようになったようです。
 

 
「晦日」(みそか)とは、元々、
月における「30日目」を指す言葉でした。
 
「みそか」と読むのは、
日本古来の「十」の用法のひとつで、
「十」は他の語素と結びつくと
「そ」と読むという習わしがあります。
30歳を示す「三十路」(みそじ)と呼ぶのも
この用法の例の一つです。
 
30番目の日を「三十日(晦日)」(みそか)
転じて「月末=月の最後の日」となり、
30日、31日、また2月なら28日や29日を指す
言葉になりました。
会計の締め切り日の毎月末のことも
「晦日締め」(みそかじめ)と言います。
 
「小晦日」だけは、
「しょうみそか」や「こみそか」とは読まずに、
「こつごもり」と読み、
「大晦日の前日」の12月30日のみを指す
表現になります。
ですから毎月30日の晦日の前日は、
「小晦日」(こつごもり)とは言いません。