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手斧始(ちょうなはじめ)

 
「手斧始」(ちょうなはじめ)とは、
工事の安全と速やかな進行を祈り、
神前や仏前で執り行う建築儀式です。
今日の起工式に当たります。
 
 
「手斧」と書いて「ちょうな」と言います。
「ちょうな」は「ておの」の訛った言い方です。
木材を荒削りした後に、平らにするのに用いられます。
ですから、「手斧」を使う初めの儀式とは、
作業の基本である木造りが始まることを示します。
 
 
また、大工が新年に行なう
「仕事始め」の儀式のことでもあります。
 

 
特に「手斧」を使う宮大工さん達は、
今もしきたりを守って、
新年初めて仕事をする時は、
鏡餅、神酒、祝い肴を供えて
仕事の安全祈願します。
 
 
古くは朝廷にて、
正月五日に内侍所の前で行われていましたが、
現在は、聖徳太子ゆかりの「四天王寺」で、
毎年、年始の「1月」の
聖徳太子の月命日である「11日」に
聖徳太子が招聘した宮大工が
578年に創業した世界最古の企業「金剛組」の
「手斧始式」(ちょんなはじめしき)という
宮大工の仕事始めの儀式が行われています。
 

 
なお、この「手斧始め式」は、
大阪市の無形民族文化財に指定されており、
「非公開」にて儀式が執り行われています。
 


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神奈川県鎌倉市にある「鶴岡八幡宮」でも、
重要な工事に先立って行われる他、
1月4日に、古儀保存の意味と
年間を通して行われる建築物の
新築・増築・改築・修繕・模様替などの工事
「営繕」の「事始めの儀式」として、
更には、鎌倉全体の建築業者の
「工事始め式」として
「手斧始」が行われています。