うまずたゆまず

コツコツと

梅雨冷(つゆびえ)、梅雨寒(つゆざむ)

 

梅雨期の連日降り続く陰雨で
気温が下がり寒冷になることを
「梅雨冷」(つゆびえ)「梅雨寒」(つゆざむ)
言います。
 
 
「梅雨前線」が日本列島に沿って伸び、
これに「オホーツク海高気圧」の
冷たい風が吹きつけた時、
前線が停滞し、曇りや雨天が続き、
日照時間が少ないと思わぬ低温になります。
 
 
この寒気団の勢いが特に強い日は一段と寒く、
昼でも肌寒さを覚え、仕舞い込んだ衣服を
再び取り出して羽織ることもあります。
 
 
北海道では霜が降りることもあるそうです。
更に寒気団の勢いが強く長引く年は
「冷夏」になります。
 

「山背、山瀬」(やませ)


オホーツク海高血圧が発達して居座り、
三陸沖まで広がると、北海道や東北地方には
冷たく湿った北東寄りの風が吹き込むように
なります。
 
この夏に吹く冷たい北東寄りの風を
「山背、山瀬」(やませ)と言います。
「せ」は古くは「風」の意味で、
「山を越えて吹いてくる風」のことです
 
 
この風は、冷たい親潮の上を吹いてくるので、
冷たくて湿った風となり、
濃霧が発生し、日照量が不足し、
長期に渡ると冷害をもたらすため、
「餓死風」(がしふう)、「冷害風」(れいがいふう)
「凶作風」(きょうさくふう) と呼ばれて
恐れられてきました。
 
因みに「やませ」は、
北陸では「秋」、山陰では「冬」の風を
言います。