
「お中元」を贈る時期は、一般的には
7月の初旬から7月15日頃までとされていますが、
地域によって期間は異なり、
最も遅い九州地方は8月1日〜8月15日です。
ところで、折角頂いた「お中元」も、
持て余してしまうということもありますよね。
だからと言って、捨ててしまうのは
非常に勿体ない。
そのようなこともあってか、
最近は、要らない「お中元」や「贈り物」を
高額買取してくれるところもあるようです。
それは江戸時代も同じようだったようです。
江戸時代は贈答社会であり、
武家を始めとして公家や上層の町人まで、
様々な機会に贈答がなされました。
そして贈られた品物のうち、
自分達で消費しない分は、
「献残屋」(けんざんや) と呼ばれた商人に
買い取ってもらいました。
「献残屋」(けんざんや) が扱う商品は
ちょっと特殊でした。
江戸風俗の百科事典『守貞謾稿』には、
献残屋 (けんざんや) が扱う品物として
次のようなもが挙げています。
熨斗鮑 (のしあわび)、干物、干貝、塩鳥、昆布、
この他、葛粉、片栗粉、水餅、
金海鼠 (きんこ;ナマコの乾燥品)、くるみ、
唐墨(からすみ)、海鼠腸(このわた)、雲丹(うに)など
儀礼的な食品で長持ちするもの、
及び献上に使う檜台 (ひのきだい)、折櫃 (おりびつ)、
箱、樽などです。
高給な乾物とそれを入れる箱などばかり
だったのです。
これには理由がありました。
江戸の街には、将軍を頂点として
様々な階級の武士が住んでおり、
贈答品が贈り贈られることが
頻繁にありました。
加えて、参勤交代があると、
遠隔地の大名などから
日持ちの良い食材(特に乾物)が献上される
機会が更に増えました。
「献残屋 諸国の義理を 並べたて」
という川柳もあったほどです。
献残屋 (けんざんや) は、
江戸城周辺で営業する者が多く、
公儀幕臣屋敷や大名屋敷を回って、
進物の余り物を安値で買い取る一方、
手頃な値での進物の周旋も行いました。
こうして献残屋 (けんざんや) に売られた贈答品は
単に食べたい人が買ったり、
再び贈答品として悠久の旅に出て行くという、「贈答品ループ」が行われていたのです。
ところで献残屋でしか処分出来ない
贈答品もありました。
元旦から3日にかけて全国の大名は、
江戸城に登城して
将軍への「御礼言上」(おれいごんじょう) を行い、将軍に「太刀献上」をして、
盃と呉服を拝領しました。
この「太刀献上」では、黒漆塗りの鞘 (さや) に
真鍮の金具を付けた木製の太刀を用い、
これに「太刀代」と称して
太刀購入相当の代金を付けました。
全国におよそ270もの藩がある訳だから、
それだけの太刀が献上されることになりますが、
このような太刀は他に使いようがなかったため、
献残屋が引き取ることが前提になっていて、
同じ太刀が何度も使い回されました。
ところで現在の献残屋 (けんざんや) に
買い取ってもらう際には、
気を付けなければならない点があります。
それはどのような商品も無条件で買い取って
くれる訳ではないという点です。
まず第一に、ハムやソーセージなどの
生物系の物に関しては売れない可能性が高いと
考えたほうが良いでしょう。
買取不可にしているショップも多いです。
またネットオークションやフリマアプリは
個人間でのやり取りであるため、
食品関係の自体売ることが難しいでしょう。
基本的に贈り物を買取依頼する際、
未使用や未開封などの
いわゆる新品同様と見なされる物しか
売れません。
更にたとえ「新品」「未使用」「未開封」で
あったとしても定価での買取金額になることは
ないと思っておくほうがいいでしょう。
ただワイン、ビール、ブランデーなどのお酒は
意外に高値で売れる可能性もあります。
高級ワインや年代もののブランデーなどは
非常に高い値段で売れるかもしれません。
この辺はショップによって大きく変わります。