「彼岸」という名前が付いた食べ物
彼岸蕎麦、うどん
「春・秋彼岸」の時期は、
季節の変わり目のため体調を崩しやすいです。
消化の良い蕎麦やうどんを食し、
体調を整えるということから、
「彼岸蕎麦」「彼岸うどん」は始まりました。
「蕎麦は五臓六腑の汚れを清める」とか、
「蕎麦を食べて体を清め、先祖を迎える」と
いう言い伝えが「彼岸蕎麦」となりました。
一方うどんは「運どん」とも呼ばれ、
先祖の運にあやかりたいという願いも
込められています。
彼岸団子
(ひがんだんご)
「彼岸団子」は白くて丸く、複数を積み上げて
お供え物とすることがほとんどです。
そして、お彼岸の初日に「入り団子」、
最終日に「明け団子」を供えます。
初日に供える「入り団子」には、
あの世からの長い旅路を帰って来た
御先祖様を癒すため、
最終日に供える「明け団子」には、
あの世へと戻って行く御先祖様に
お土産にしてもらう意味があると
されています。
彼岸河豚(ひがんふぐ)
「春の彼岸」頃によく獲れたり、
産卵のためによく見掛けるために
「彼岸河豚」(ひがんふぐ)と
名付けられた河豚がいます。
身が硬く締まっていて食感がとても良く、
特にお刺身やお寿司が美味しいと
定評があります。
お彼岸に食べるものとは?
「お彼岸」には、
「ぼたもち(おはぎ)」が知られていますが、
「入りおはぎに明け団子、中の中日に小豆飯」
という言葉が昔からあります。
また「お彼岸」は元々が仏教行事のため、
この時期に食すものは精進料理が相応しいです。
ぼたもち、おはぎ
定番の食べ物です。
「小豆」は邪気を払い、魔除けの効果があると
信じられていることから、
御先祖への供物として普及しました。
春はこしあんで「牡丹餅」(ぼたもち)、
秋はつぶあんの「おはぎ」というのが
一般的です。
あんこの種類が違うのは、
秋は小豆を収穫したばかりなので、
皮ごと食べられるつぶあんになった
そうです。
小豆飯(あずきめし)
「小豆飯」(あずきめし)は、
予め煮ておいた小豆と煮汁、うるち米を
一緒に炊き上げたものです。
古代、赤は邪気を祓うと考えられたため、
赤米を使ったご飯が行事食に使われ、
行事食として定着してきました。
なお小豆を萩の花に見立て、
「萩ごはん」ということもあります。
明け団子
「お彼岸」の明けの日に、
串についた団子を供え、食す風習があります。
諸説ありますが、あの世に帰る御先祖様への
お土産なのだそうです。
精進料理
「精進料理」とは、
肉や魚を使わない料理のことです。
仏教では殺生を嫌うため、お彼岸には、
仏教的な観点から、
殺生をせず、刺激物を避けた料理を食します。
基本は一汁三菜で、飯碗、汁椀、漬物に、
精進揚げ(旬の野菜の天ぷら)などの
おかずを加えます。
出汁には基本的に昆布や椎茸を使用し、
精進揚げは野菜やキノコなどを中心にします。
いなり寿司や五目寿司
肉や魚を避け、山菜や蓮根の酢漬けを使って
用意するのが一般的です。
お寿司は特別感があるため、
家族や親戚が集まるおもてなしの
食べ物としても選ばれています。