うまずたゆまず

コツコツと

七十二候「鶺鴒鳴」

 
 
「チチッチチッ」と鈴のように高い声を放ちながら、
秋の空を爽やかに飛んでいくセキレイは、
細いくちばしと長い尾が特徴の、細っそりした体つきの鳥です。
 
羽色は主に背黒・白・黄の3種類が見られ、
それぞれセグロセキレイ・ハクセキレイ・キセキレイと呼ばれます。
 

  

 
長くスマートな尾を上下に振りながら地面を叩くようにする仕草から、
「石叩き」「岩叩き」「庭叩き」という別名もあります。
 
『古今集』では、
鶺鴒を「稲負鳥」(いなおせどり)と詠まれているといいます。
これは鶺鴒が鳴く頃に、人が稲を背負って家の中に入るからとか。
稲刈りの時期でもあったのですね。
 
 
見た目は可愛らしいのに、実は気が強く、攻撃的です。
鏡に映った自分の姿に攻撃をする習性もありますし、
大きなカラスを数羽で追い立てたりもします。
 
地方によっては、
「セキレイを殺すと子孫に不幸が降りかかる」という
言い伝えもあるそうですので
可愛いい見た目にだまされて、ちょっかいをかけたりすると、
もしかしたらひどい目に合うかもしれません
 

 
『日本書紀』の
イザナギとイザナミの「国生み神話」の話の中では、
どうして子を持つか分からずにいたところ、
尾を振る様子からその仕方を教えたのが鶺鴒だったというのです。
このことから、「恋教え鳥」「嫁教え鳥」という異名もあるようです。
 

 
こうした伝説から、セキレイは古来より結婚の儀に関係が深く、
皇室での成婚時に新床の飾りにはセキレイが置かれてきたそうです。
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