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陰暦八月三日の月「三日月」(みかづき)

 
陰暦八月三日の月。
 
秋の夕暮れの太陽が沈む頃、
西の空にほっそりとした眉形の三日月が見え、
やがて沈んでいきます。
沈むまでの時間も短く、光もまだ淡いです。
 
 
別名
🌒 (ひ)
   この漢字が使われているのは、
   新月の後で最初に月の姿が出てくることを
   表すためだそうです。
 
🌒 眉月 (まゆづき・びげつ)、蛾眉 (がび)、
   月の眉 (つきのまゆ)、眉書月 (まゆかきづき) 
   三日月眉 (みかづきまゆ)
 三日月が眉のような細い形をしているため。
 古くから、三日月形をしている眉は
 美しい眉とされています。
 
🌒 月の剣 (つきのつるぎ)
 三日月の形が刀剣に似ているため。
 
🌒 若月 (みかづき・じゃくげつ)
  「若い月」という意味で、三日月の別名。
  『万葉集』にある大伴家持の歌の中に
  「ふりさけて若月 (みかづき) 見れば
   一目見し人の眉引思ほゆるかも」
  というのがあります。
 
🌒 新月 (しんげつ)
  天文学的には、地球からは見えない月を
  「新月」と呼びますが、
  俳句の世界では三日月のことを
  「新月」と呼びます。
 
🌒 初魄 (しょはく)
 「魄」(はく) は、月の光の当たらない部分
 (影)のこと。
   まだ光が弱い状態の月を指します。
 
 
 
仏語ではご存知「クロワッサン」です。
英語では「Crescent moon(クレッセント)」。因みに満ちていく方を三日月は
「waxing crescent」(満ちていく三日月)、
欠けていく方を二十六夜月は
「waning crescent」(欠けていく三日月)」
です。
 
 
ところで、イスラムにおいて「三日月」は、
月の動きに基づく
イスラム暦の始まりを示す象徴であり、
特に断食月(ラマダン)の開始や終了、
そして祝日の決定に重要な役割を
果たしています。
 
また、多くのイスラム教国の国旗に
「三日月」と「星」がよく用いられています。
オスマン・トルコ帝国の時代に
イスラームのシンボルとして広まったためと
言われています。
 
トルコの国旗は、
「三日月旗」とか「新月旗」とも呼ばれ、
1844年から使われています。
赤はオスマン朝が好んで使用した色で、
三日月と星の紋章は、
オスマン・トルコ帝国の皇帝が戦線を訪れた時、
三日月と星が輝いたという故事に由来し、
進歩・国民の一致・独立を表しています。
 
 
ところで「クロワッサン」は
フランス生まれではなく、
オーストリアの都ウィーンで生まれたと
言われています。
 
 
1683年、オスマン・トルコ帝国が
ウィーンを包囲する大戦が起こりました。
ウィーン市民の命は、もはや風前の灯。
ある朝、暗いうちから起きて
地下室で仕込みをしていたパン屋が、
怪しい物音に気づきます。
それは、トルコ軍が地下道を掘って
市内に攻め込もうとしている音でした。
パン屋が早速これを軍に知らせたことで、
トルコ軍は撃退されました。
 
 
皇帝レオポルト1世はこれを知って喜び、
パン屋に三日月型のパンを焼くよう命じます。トルコへの勝利を祝う意味を込めて
オスマン・トルコの国旗に描かれた
「三日月」形のパンを食べて
「トルコを食べてやったぞ」と
勝利を祝いました。
 
 
こうしてクロワッサンは大流行し、
やがてフランスにも広まっていったそうです。