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いんげん豆の日

4月3日は、明から「いんげん豆」を伝えたとされる
隠元禅師(いんげんぜんじ)の命日に因んで制定された日です。
 
 
 

「いんげん豆の日」

寛文13(1673)年の4月3日は、
日本に「インゲン豆」を伝えたとされる隠元禅師の忌日です。
江戸時代前期に来日した禅師は、
将軍・徳川家綱により厚くもてなされ、京都・宇治に寺を創建。
また、「インゲン豆」を精進料理の材料として普及させました。
 
そんな隠元禅師の命日「隠元忌」に因んで、
4月3日は「いんげん豆の日」に制定されました。
 
 
 

隠元禅師とは

隠元隆琦(いんげん りゅうき)禅師は明生まれの僧侶です。
禅師は明朝時代の臨済宗を代表する僧で、
福建省福州府福清県にある黄檗山萬福寺のご住職をされていました。
長崎「興福寺」からの度重なる招請に応じて、
承応3(1654)年、63歳の時に、弟子20名を伴って来日されました。
 
来日されると、日本各地で大ブームが起こります。
隠元禅師が行く先々には、僧俗数千とも謂われる活況を呈し、
遂には、万治元(1658)年、江戸幕府第4代将軍・徳川家綱にも謁見。
万治3(1660)年、幕府から山城国宇治郡大和田に寺地を賜り、
翌年には新寺を開創し、旧を忘れないという意味を込め、
母国の寺と同名の「黄檗山 萬福寺」(おうばくざんまんぷくじ)
名付けました。
 
隠元は、同時に当時の最新の明文化をもたらしました。
印鑑に木魚、煎茶や普茶料理(ふちゃりょうり)など様々な文化を伝え、
日本文化に多大な影響を与えました。
そしてその中に「インゲン豆」がありました。
 

萬福寺開山忌(まんぷくじかいざんき)

4月3日は日本に黄檗宗を伝えた
隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師の命日です。
京都府宇治市にある黄檗宗(おうばくしゅう)大本山の寺院
萬福寺(まんぷくじ)では、開山忌が行われます。

www.obakusan.or.jp

 
 

隠元豆(いんげんまめ)

 

インゲン豆の歴史

「隠元豆」(いんげんまめ)という名前の由来は、
隠元禅師に因んだものだと言われています。
「インゲン豆」はそもそも中央アメリカ原産で、
Chinaには大航海時代のヨーロッパを経由して伝わりました。
地球を4分の3周して日本まで届いたことになります。
 
日本での本格的な栽培は、
北海道の開拓が始まる明治になってからで、
アメリカ産の種子が輸入され、栽培が始まりました。
現在、北海道が「インゲン豆」の主産地で、
全国の収穫量の実に97%を占め、
このうち「金時豆」が約7割に上ります。
 

 

別名

初夏から秋にかけ白やピンクの花を咲かせた後、
若いサヤを食べます。
その若いサヤを食べる場合は「サヤインゲン」、
完熟した豆を食べる場合は「インゲン」と呼ばれます。
暖地では収穫までの期間が短く、
種をまいてから1年に3度収穫出来ることから
「三度豆」とも呼びます。
花が藤の花を逆さまにしたような咲き方をすることから
「藤豆」(ふじまめ)
他にも、「菜豆」(さいとう)とか「五月豇豆」(ごがつささげ)という
別名もあります。
英語では腎臓(kidney)に形が似ることから
「kidney bean」と呼ばれています。
 
 

サヤインゲン

「サヤインゲン」とは、
成熟前のインゲン豆をサヤごと収穫したものです。
 
「サヤインゲン」の栄養

「サヤインゲン」は分類上は緑黄色野菜の一種で、
「β-カロテン」「ビタミンC」「ビタミンE」など、
抗酸化作用が高い栄養素が豊富なため、
美肌作りや免疫力アップにも効果が期待出来ます。
 
また、体内で作ることが出来ないため
食事から摂取する必要がある「必須アミノ酸」の
9種類全てが含まれています。
 
更に「カリウム」も多く含まれていて、
塩分を排出する作用があり、高血圧に有効で、
体内に水分量を調整して、むくみの解消にもなります。
 
「サヤインゲン」の選び方

  • 鮮やかな緑色をしているもの
  • 皮にハリがあるもの
  • まっすぐで細めのもの
購入後はポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存し、
3〜4日で使い切るのがおススメです。
 

 
 

インゲン豆

完熟した豆を食べる場合は「インゲン」と呼ばれます。
 
インゲン豆の種類
「インゲン豆」は非常に種類が多く、世界各国で栽培されています。
日本でも様々な品種が栽培されています。
 
まず、豆全体が真っ白な「白色系」と、
豆に色の付いている「着色系」とに大別されます。
「白色系」は「白インゲン豆(大福豆おおふくまめ手亡てぼう白金時豆しろきんときまめ)」
などがあります。

 
 
「着色系」には「単色」と「斑紋入り」があり、
単色の代表は赤褐色をした
「赤インゲン豆(金時豆・キドニービーンズ)」で、

斑紋入りには「うずら豆(ピントビーンズ)」、

 
偏斑種には「虎豆」があります。

 
インゲン豆の栄養
「インゲン豆」には、
良質なタンパク質とミネラル、食物繊維が
豊富に含まれています。
中でも、日本人に不足しがちな栄養素、
カルシウム、カリウム、食物繊維を補うものとして、
とてもおススメの食材です。
 
鉄や亜鉛、マグネシウムの他にも、
インゲン豆には「リジン」という「必須アミノ酸」が含まれています。
「リジン」は、体の成長や組織の修復に関わる
抗体やホルモン、酵素などを作るための材料となります。
成長ホルモンの分泌を促す働きや、
カルシウムの吸収もサポートしてくれるため、
成長に欠かすことの出来ない栄養素の一つです。