
冬季うつは「季節性感情障害」に分類される
季節の変化によって引き起こされる
うつ病の一種です。
名前の通り冬になると発症しますが、
暖かい春になると軽快していくという
特徴があります。
冬季うつ
「冬季うつ」とは
冬の季節に多いうつ病として
「冬季うつ」があります。
いわゆる一般的な「うつ病」は
きっかけや季節性もなく
いつでも発症する可能性がありますが、
「冬季うつ」は10月から12月頃に始まり
春の訪れとともに軽快することが多いと
言われています。
冬の日照時間が短い緯度の高い地域に認められ、
海外では「ウインター・ブルー」と呼ばれる
こともあります。
一般的な「うつ病」との症状の違い
一般的なうつ病の症状で有名なのは
「不眠」と「食欲不振」です。
疲れているのに夜は眠れず、
食欲もなく美味しいと感じないというのが
うつ病の典型的な症状です。
一方「冬季うつ」は、
「朝起きられない」「いくら寝ても眠い」
「日中に居眠りする」といった「過眠」や
特に炭水化物、パン・ポテトなどの澱粉質や
甘い物が異常に欲しくなり食べ過ぎてしまう
「過食」の症状が特に強いのが特徴的です。

「冬季うつ」の原因

「冬季うつ」は、
寒くなる時期に発症することと、
「日照時間の減少」が関係していると
考えられています。
人間は、朝起きて明るい太陽の光を浴びると
目から脳に信号が伝わり、
脳内で働く神経伝達物質の一つ
「セロトニン」という物質が作られます。
すると、睡眠に関係するホルモンの
「メラトニン」の分泌が抑制され、
体内時計が調整されます。
「メラトニン」は目覚めてから14〜16時間
ほど経過すると、体内時計からの指令が出て
再び分泌されます。
徐々にメラトニンの分泌が高まり、
その作用で深部体温が低下して、
休息に適した状態に導かれ眠気を感じるようになります。
このメラトニンは眠りを誘う他に、
抗酸化作用により細胞の新陳代謝を促したり
疲れを取ってくれるために、
病気の予防や老化防止に
様々な効果を持つと考えられており、
注目されているホルモンのひとつです。
ところが太陽の光を浴びる時間が減少すると、
ハッピーホルモンと呼ばれる「セロトニン」の
合成が促されないために脳の活動が低下し、
「メラトニン」が正常に分泌されなくなり、
体内時計が狂ってしまいます。
こうして、睡眠リズムが乱れ、疲れやすい、
食欲が抑えられない、気力が落ち込むといった
症状が現れやすくなるという仕組みです。
冬季うつになりやすい人
「冬季うつ」は、若年層や女性に発症しやすい
と言われています。
またカナダや北欧のように
日照時間の短い高緯度地域で多く発症し、
低緯度(赤道付近)になるほど減少します。
冬季うつ対策の
セルフ・ヘルプ
「冬季うつ」というほどではなくても、
冬場は日照時間の短さや、
寒さによる外出不足により
心身共にバランスが崩れがちです。
漢方で冬は、カラダを休め
エネルギーを補充する季節だと
考えられています。
カラダに不足したものを補いながら
充電していきましょう。
1. 出来るだけ外に出て、
日光に当たりましょう
日光に当たりましょう

西洋医学的な観点では、
日照時間の短縮が関与していると言われている
「冬季うつ」の治療には、
体内時計の調整も兼ねて、
早朝の時間帯に5000 ルクス以上の光を浴びる光療法が有効とされています。
自宅では、起床時にカーテンなどを開けて
明るい部屋で1時間程過ごすことが重要です。
そして朝食をしっかり摂り、温かい日は
午前10時までに30分くらい散歩をしましょう。
2. 朝食時にしっかりと部屋を明るくして
光を浴びましょう。
光を浴びましょう。
3. 疲れやストレスを溜めないように
しましょう。
しましょう。
4. 仕事が忙しい場合は、意識して
ゆったり休む時間を作りましょう。
ゆったり休む時間を作りましょう。
5. 年末年始の生活リズムの乱れに注意!

6. 散歩などの簡単な運動習慣を
持ちましょう。
持ちましょう。
7. 「春はもうすぐ」と意識しましょう。
8. セロトニン・メラトニンの原料となる
「トリプトファン」を多く含む食材を
積極的に摂りましょう。
「トリプトファン」を多く含む食材を
積極的に摂りましょう。
トリプトファンから作られる
ハッピーホルモンの「セロトニン」は、
夜が近づくと「メラトニン」というホルモンに
変わり、睡眠を促してくれます。
ところが、「セロトニン」の量が少なければ
「メラトニンも」十分に分泌されず、寝つきが悪くなり、その結果、睡眠の質は低下し、
更には「セロトニン」不足による不安や緊張も
相俟って、不眠症など様々な症状の一因となる
ことも考えられます。
「トリプトファン」を
多く含む食材
ハッピーホルモンの「セロトニン」も、
睡眠ホルモンの「メラトニン」もどちらも
「トリプトファン」を原料にしています。
「トリプトファン」は
体内で合成されない必須アミノ酸であるため、
食べ物から摂取しなければなりません。
「トリプトファン」はアミノ酸の一種なので、
タンパク質を含む食品から摂取出来ます。
特に「トリプトファン」を多く含んでいるのは
牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品、
豆腐や納豆などの大豆製品、卵、バナナです。

そして「トリプトファン」から
「セロトニン」や「メラトニン」への
合成をスムーズにするには、
ビタミンB6と一緒に摂取することが
望ましいとされています。
そこで、タンパク質とビタミンB6をともに含む
鶏肉や魚介類の摂取もおすすめです。
また日本人にとって身近な食べ物であるお米も
「トリプトファン」が多く含まれています。
お米は糖質が多い食べ物という
イメージがあるかもしれませんが、
実は必須アミノ酸のほとんどが
お米に含まれています。