「線状降水帯」とは何か

発達した積乱雲が列をなして次々に発生し、
数時間に渡ってほぼ同じ場所を
通過または停滞することで作り出される、
長さ50~300㎞程度、幅20~50㎞程度の
線状に伸びる強い降水域を
「線状降水帯」(せんじょうこうすいたい)と言います。

「線状降水帯」が発生すると、
大雨災害が発生する危険度が
急激に高まることがあるため、
気象庁では、令和3(2021)年6月から
心構えを一段高めていただくことを目的として
「線状降水帯」による大雨の
半日程度前からの呼びかけを行っています。
「線状降水帯」というキーワードを使って解説する
「顕著な大雨に関する気象情報」は、
10分先、20分先、30分先のいずれかにおいて、
次の基準を全て満たす場合に、
気象庁により、発表が行われます。
1. 前3時間積算降水量(5㎞メッシュ)が
100㎜以上の分布域の面積が500㎢以上
2. 1.の形状が線状(長軸・短軸比2.5以上)
3. 1.の領域内の前3時間積算降水量最大値が
150㎜以上
4. 1.の領域内の土砂キキクル
(大雨警報(土砂災害)の危険度分布)において
土砂災害警戒情報の基準を超過
(かつ大雨特別警報の土壌雨量指数基準値への
到達割合8割以上)又は
洪水キキクル(洪水警報の危険度分布)に
おいて警報基準を大きく超過した基準を超過
「線状降水帯」による大雨の正確な予測は難しく、
この呼びかけを行っても必ずしも
「線状降水帯」が発生する訳ではありません。
あくまでも心構えを高めることが目的ですので、
これだけで避難行動をとるのではなく、
他の大雨に関する情報と合わせて活用して
下さい。
また日頃から、ハザードマップや
避難所・避難経路の確認などを行うことも
大切です。