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七夕飾りの意味

江戸時代になり、七夕行事が「五節句」の一つとなると、
七夕は庶民の間にも広まり、全国的に行われるようになりました。
 
人々は野菜や果物を供えて、詩歌や習い事の上達を願いました。
そして、短冊に色々な願い事を書いて笹竹に吊るし、
星に祈るお祭りと変わっていきました。

 

 

短冊

 
七夕は江戸時代に、願い事を書いた短冊を笹に吊るすなど、
庶民が楽しむ行事へと広がったようです。
6日の夜に短冊を飾り、7日に川や海に流します。
元々の「乞巧奠」(きっこうでん)は技芸にまつわる行事だったので、
願い事は歌や裁縫、染折りなど技の上達にまつわるものでした。
 
 
ところで、童謡「たなばたさま」の2番は、
♫ 五色の短冊、私が書いた・・・とあるように、
願い事を書く七夕の短冊は通常、五色があります。
 
この5つの色には意味があります。
古代Chinaでは、木・火・土・金・水の五つの要素によって
自然現象や社会現象が変化するという学説「陰陽五行説」があり、
「五色の短冊」にはこれに因んだ「青・赤・黄・白・黒」の色が定められています。
短冊としては、黒は後に紫に代わり、青は緑が使われることもあります。
 
[五行色体表]
五行
五季 土用
五臓
五腑 小腸 大腸 膀胱
五竅
五志 悲・憂 恐・驚
五色
五悪 熱・火 湿
五刻
五味
 
平安時代の貴族の女性達は、
針に五色の糸を通して、裁縫が上手になるようにと祈りました。
また五色は人間の五徳を表しており、それぞれの次のような意味があります。
 
  1. (緑):仁 (徳を積むこと)
  2.    :礼 (父母や祖先を敬うこと)
  3.    :信 (友達を大切にすること)
  4. 白   :義 (約束を守ること)
  5.    :智 (学問に励むこと)
 
 
 

笹竹(ささだけ)

 
天に真っ直ぐ伸びる笹竹に「短冊」を結ぶのは、
「願い事が真っ直ぐ天に届きますように」という
意味を込めてのことです。
また、グングン成長する筍の姿から、
竹は生命力の象徴ともされます。
七夕の行事において、天と地を繋ぐ柱と言う意味合いで、
「笹竹」は、地面から真っ直ぐに立てます。
 
 

七五三縄(しめなわ)

 
真っ直ぐに立てた二本の笹竹は、「七五三縄」で繋ぎます。
これには、禊の儀式でもある七夕の節句においては
「ここは浄められた聖域です」と言う結界の意味があります。
 その七五三縄で囲むようにして、
初夏に採れた麦や野菜などの収穫物を供えます。
つまり、神様を招く依り代の役割が、笹竹と七五三縄にはあります。
 
 

梶の葉

古代Chinaの「乞巧奠」(きっこうでん)の行事が、
日本古来の習わしと合わさり、「七夕の節句」となりました。
その「乞巧奠」(きっこうでん)から伝わったのが、
梶の葉に歌を書くと歌や字が上達すると言うなら習わしです。
広々と広がる梶の葉は、
昔、神様に食べ物を供えるための器とされたことから、
神事の葉となったそうです。
まだ紙が貴重だった時代、梶の仲間の楮(こうぞ)は紙の材料として
大切にされました。
 
 

里芋の葉の夜露

里芋の葉のすぼみには、玉のような夜露が溜まっています。
それは自然の受け皿に授けられた「天の水」なので、
梶の葉に歌を詠む時は、その天の水で墨をすると良いとされました。
奈良や平安の宮中では、男女の恋の始まりは、歌のやり取りだったので、
歌や字が上手であることは素敵なお付き合いに繋がる意味を持ちました。
 

真菰(まこも)

真菰は古くから神事に用いられ、
たとえば、出雲大社の大きな注連縄も真菰で出来ています。
その真菰の草で編んだゴザは、
神聖な場に敷くものとして七夕の節句に用いられました。
 
 

短冊以外の飾り

  • 折鶴(千羽鶴)
    長寿のシンボルでもある折り鶴を1000羽折ることで、
    病気が治り、長生きできると言われています。
  • 吹き流し
    裁縫が上手になることを祈る。
    魔除けの意味を込めて飾る風習も残っており、
    鯉のぼりや七夕行事などでも使われています。
  • 網飾り
    魚をとる網を意味し、豊漁を祈ります。
  • 巾着(財布)
    金運を祈ります。
  • 神衣・紙衣
    紙で作った人形で「かみこ」と読みます。
    着るものに困らないことを祈るとともに、
    災いごとの身代わりになってもらいます。
  • くずかご
    整理整頓や節約の心を身につけることを祈ります。
 
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