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江戸時代の避暑方法「昼寝」

 
 

江戸時代
暑い日中は昼寝で健康管理

江戸時代は、地球全体が寒冷な時期である
「小氷河期」に当たり、夏の平均気温も、
現代より2~3℃低かったと言われています。
更に現代のようにアスファルト道路による
照り返しもなかったのですから、
体感的にはかなり涼しかったと思われます。
 
とは言っても、やはり夏は暑い!
クーラーも扇風機もないのですから、
やり切れない。
 
 
そのためでしょうか?
江戸時代は基本的に
最も暑い真昼の時間帯は労働を避けて、
比較的涼しい朝や夕方に集中して働き、
昼食後は「昼寝」をしていたようです。
 
 
『江戸府内 絵本風俗往来』
(菊池貴一郎著・明治38年) という書には、
「道路を行きかう人も日光にやられ、
 2時間くらい人が絶えて近所が静かになる」「職人達は肘枕で寝たり、
 商人は硯箱やそろばんに肘をかけて
 居眠りしたり。
 台所の女中も思い思いに居眠りをして、
 妻は奥で子供を寝かしつけながら
 居眠りをする』といった記述があります。
 

 
農村でも「昼寝」の習わしがありました。
「田植え」(5~6月)が始まったらとか、
雑節「八十八夜」からとか、
雑節「半夏生(はんげしょう) からとかなど、
「昼寝」の始まる日は各地でばらばらでしたが
終わりとなる日は「八朔(はっさく)
決まっていました。

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昼寝(ひるね)

夏の季語
日本の夏は蒸し暑く、疲れやすいため、
それをやり過ごすための知恵として
「昼寝」をすることが多いことから、
「昼寝」は夏の季語として定着しています。
 
「昼寝」は「午睡」(ごすい) とも言い、
昼寝している人を「昼寝人」(ひるねびと)
目が覚めると「昼寝覚」(ひるねざめ) とか
「昼寝起」(ひるねおき) と言います。
 
更に室内、縁側、仕事場、木陰、
それぞれの場所で「昼寝」をするため、
それぞれの季語もあります。
 
三尺寝(さんじゃくね)
 
弁当を終えた大工などの屋外労働者が
仕事場で、ちょっとした日陰を選んで
昼寝をすることを「三尺寝」(さんじゃくね)
言います。
三尺 (約90㎝) 程の狭い場所で寝るからとも、
日脚が三尺 (約90㎝) 移る間の短い時間 (小1時間)
眠るからとも言われています。
 
外寝(そとね)
 
縁側や庭、また木陰など、
風が来る涼しい場所で寝ることを
「外寝」(そとね) と言います。
「昼寝」にも言いますが、
多くは星空を眺めながらうとうとする
夜の仮寝について用いられます。
 
端居(はしい)
 
夏の夕方など、室内の暑さを避けて
涼を求めて縁側や窓辺近くに出て寛ぐことを
言います。
「端」とは屋内の端の縁側や窓辺近くのことで
そこで庭などを眺めながら外気に触れつつ
暑さを凌ぎました。
 

夕涼み

 
そして日没までには夕食を終えて
「夕涼み」するという人も多かったようです。
家の中で涼むのが我慢の限界に達すると、
人々は外へ、特に水辺へと
暑さを忘れるためにこぞって出掛け、
橋の欄干に持たれて川風に吹かれたり
しました。
水辺が涼しいのは、水温は気温より低いため、
水の上を渡って吹いてくる風が涼やかだから
です。
 
川沿いには「屋台」や「茶屋」が立ち並び、
人々はそこで麦湯や桜湯、葛湯に、
暑気払いの妙薬・枇杷葉湯などを飲みながら
川風で涼を取っていたようです
 
更に本格的に涼みたい人は、
船に乗って川の上で過ごすこともしました。
これが「涼み船(すずみぶね) で、
涼み船」が初めて出る日を「川開き」と
言いました。
そして川遊びの期間中は、花火が打ち上げられました。

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昼寝の効果的な取り方

 
ところで「昼寝」は、現在も、
仕事や勉強の集中力を上げる方法の一つとして
注目されています。
 
人間の眠気のピークは、体内時計の影響で
深夜から早朝と、昼過ぎ特に昼の2時~4時頃の
2回やって来るそうです。
ですから昼過ぎに眠くなることは、
ある意味自然なことなのです。
 
 
「昼寝」には、
ストレスや疲労が軽減する効果、
毎日の少しの睡眠不足が積み重なった
「睡眠負債」による日中の眠気を和らげる効果
があります。
その一方で、昼寝が長過ぎたり、
タイミングを間違えると、
却って夜の睡眠が阻害されたり、
寝覚めが悪くなったりすることがあります。
 
 
また15時以降の夕方に昼寝をしてしまうと、
夜間の睡眠への影響が大きくなり、
逆に翌日に疲れを持ち越してしまう恐れが
あります。
もし15時以降に眠気を感じた場合は、
昼寝ではなく、眠気覚ましをしましょう。
 
 
そこで効果的に昼寝をするには
どうしたらいいのでしょうか?
 
 
まず、暗くて静かな環境を確保しましょう。
 
 
昼寝をする姿勢は、
リクライニングで横になる姿勢か、
座った姿勢が良いとされています。
 
 
昼寝の後にスッキリと目覚めるために、
昼寝の前にカフェインの摂取がおススメです。
 
そして昼寝の効果的な仮眠時間には、
10分~20分程が良いとする研究結果が
出ています。
ただ個人差がある他、疲れ具合や
前日の夜の睡眠時間もありますから
あくまでも目安として下さい。
 
 
昼寝後にスッキリ起きるためには、
昼寝後に明るい光や空間へ移動することが
大切です。