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蚊に刺されたくない①「虫除け剤」

 

蚊や虫の増える夏に、
「虫除け剤」が大事なことは
皆さんご存知だと思います。
 
虫除け剤の有効成分としては
「ディート」と「イカリジン (Icaridin) 」が
広く知られていますが、
それぞれ特徴と効果の違いがあります。
適切な虫除け剤を選ぶためにも、
これら二つの成分の違いを理解しましょう。
 
 

蚊の吸血行動

蚊に血を吸われると、
皮膚が痒くなるだけでなく、
感染症を引き起こす原因にもなります。
 
人や動物の体温や呼気を触覚にある
毛状感覚子 (もうじょうかんかくし) という器官で
感知して近づいて来たメスの蚊は、
皮膚に「口吻」(こうふん) と呼ばれる針を刺して
血管を探り当て、血を味見してから
吸うかどうかを決めるそうです。
決め手となるのは、血液中の化合物
「アデノシン三リン酸(ATP)」。
このATPを感知すると、血を吸い始めます。
体重が2.5倍になるほど大量の血液を吸いますが
腹部が完全に膨れる前の”腹八分目"程度で
吸血を停止します。
 

なぜ痒くなる?

 
蚊は長く伸びた「口吻」(こうふん)
肌を切り開いて吸血します。
一見すると「口吻」は一本のストローですが、
実際には合計で6本の針から構成されています。
 
そのうち2本には小さな刃がついていて、
これを鋸のように使って肌を切り開きます。
別の2本は、肌を切り開いた状態で支える
役割を果たします。
 
そしてメインの針で毛細血管を探り当て、
血を吸い上げます。
残りの1本は、吸血の補助のために
血液が凝固しづらくなる成分が含まれた
唾液を流し込み、
滑らかに吸血出来るようにします。
 
この唾液が、肌を切り開く時の痛みを
気付かれないようにするための麻酔成分が
含まれています。
そしてこの唾液が
アレルギー反応を引き起こすため、
蚊に刺されると痒くなってしまうのです。
 
もし肌の上で蚊が吸血しているのを
発見してしまったら、
吸血中に上から叩き潰すと
唾液を体の中に押し込むことに
なってしまうので
横から弾くのがベターです。
 

虫除け剤の有効成分は2種類

市販の虫除け剤には
色々な成分が配合されていますが、
人体用の虫除け剤として厚労省が承認している
有効成分はたったの2つです。
「ディート (DEET)」と「イカリジン (Icaridin)」
です。
 
「ディート」と「イカリジン」は、
どちらも高い虫除け効果を持ちますが、
使用するシーンや個人の肌質によって
選ぶべき製品が異なります。
肌への優しさを重視するなら「イカリジン」、
最強の効果を求めるなら「ディート」を
選ぶと良いでしょう。
どちらも、塗りムラがないよう、
手のひらで塗り広げることが大切です。
 
虫除け剤の使用のPOINT
 • 汗、水で流れたら塗り直しましょう。
 • 日焼け止めの後に塗りましょう。
 • 粘膜を避けて露出部全てに万遍なく
   塗りましょう。
 

ディート(DEET)

「ディート(DEET)」は、
虫除け剤の中でも最もポピュラーな成分で、
昭和32(1957)年から使用されています。
「ディート」は吸血害虫の感知能力を撹乱し、
吸血行動を阻止する効果を持っています。
 
化学名を「ジエチルトルアミド」と言って、
1950年代に米国陸軍で開発された虫除け剤で、蚊やダニやブヨやアブ、マダニは勿論のこと、
トコジラミ(ナンキンムシ)、ヤマビル、
ノミ、ツツガムシなど多くの害虫から
防護するために非常に優れた薬剤として、
スプレータイプやポンプタイプ、液体タイプや
ティッシュタイプなど色々な形態で、
海やハイキング、キャンプや屋外での活動など
広範囲に便利に使用されています。
 
 
しかし刺激が強く、
6か月未満の子供には使えなかったり、
2歳未満の子供に対しては1日1回まで、
2歳以上12歳未満は1日3回まで、
顔には使用しないといった使用制限があり、
敏感肌の方や小さなお子様には
刺激が強いと感じられることもあります。
 
また変色の恐れがあるので、
アクセサリーや腕時計などのプラスチック製品、
ストッキングなどのポリウレタン配合衣類には
かけないなど、使用方法や使用上の注意を
守って正しく使う必要があります。
 
 
ディート(DEET)
 • 適応年齢:12歳以上
 • 濃度が高いほど持続時間が長い
 • ディート30(濃度30%)がおススメ
 • 虫除け効果は5~8時間持続します。
  (ディート濃度10~12%配合の場合は、
  虫除け効果は2~4時間となります。)
 • 適用害虫
  蚊、ブユ(ブヨ)、アブ、ノミ、イエダニ、
  マダニ、サシバエ、ツツガムシ、ヌカカ、
  トコジラミ(ナンキンムシ)、ヤマビル
 
「ディート」には、
10%と12%の低濃度の物、30%の物があり、
12歳未満の子供は10%か12%の低濃度しか
使用出来ません。
12歳以上なら30%の「ディート」を使用
出来ます。
なおこの濃度の違いは、
虫除けの強さではなく、有効時間です。
 

イカリジン (Icaridin)

「イカリジン」は、
日本では2015年に虫除け成分として承認された
比較的新しい成分で、
「ディート」に比べて肌への刺激が少なく、
安全性が高いとされています。
蚊、ブユ(ブヨ)、アブ、マダニなどに
効果的です。
 
 
また「イカリジン」は
プラスチックや合成繊維を傷めることがなく、
使用感もサラっとしています。
年齢制限や使用回数制限がないので、
小さなお子様でも使用出来ます。
 
 
イカリジン (Icaridin)
 • 適応年齢:年齢制限なし
 • イカリジン15%がおススメ。
  5~8時間の持続時間で、
 ディート30%と同等です。
 • 適用害虫
  蚊成虫、ブユ、アブ、マダニ、イエダニ、
  トコジラミ、ノミ、ヌカカ、ヤマビル